高温高湿試験
(high temperature and humidity test)
電気機器や、機器に使われる材料の高温高湿環境での耐久性(劣化の度合い)を評価する試験。特に電子機器や電気部品は熱と湿気が製品性能に影響を与えるので、基本的な環境試験として高温・高湿での試験を行う。具体的には恒温槽内で、一定の温度と湿度(たとえば85℃、85%RH)の状態で長時間(たとえば1000時間)置いておく。実際に使用する温度よりも高温で、かつ湿度が高いので劣化が進みやすい過酷な環境下で1000時間(約42日、1か月以上)さらして、どんな変化があるか、性能が変わらないかを試験することで、商品の品質を確認する。温度、湿度、時間などの条件はJISやISOなどの規格で標準的な規定があるが、製品メーカが自分で独自に条件は設定している。
高温高湿試験のことを高温高湿放置試験や高温高湿保存試験と呼んでいる場合もある。また高温高湿試験の1種に、高温高湿バイアス試験(THB)がある。高温保存試験や低温保存試験は湿度を制御しないので、高温高湿試験とは別に分類される。また、温湿度サイクル試験(温度や湿度を一定ではなく周期的に変化させる試験)や温度サイクル試験は、高温高湿試験とは別の試験(サイクル試験)として位置づけられている。高温高湿試験と温湿度サイクル試験、HASTなどを耐湿性試験(温度だけでなく湿度も制御する試験)と呼んでいる。