関商事
(Seki trading company)
かつて存在した電子部品・機器の輸入商社。半導体検査装置、理化学機器、高周波部品、計測機器を取り扱い、成膜装置などの自社開発も行った。本社は東京都江東区木場。1963年にYHPが設立される以前はhp(旧アジレント・テクノロジー、現キーサイト・テクノロジー)の国内販売店をしていた。つまりRFなどの高周波部品と機器を取り扱っていて、「半導体・デバイスと関連電子機器の商社」である緑屋電気(株)(みどりやでんき)の国際第一部と同業である(緑屋電気は計販会の会員)。
関商事の沿革を述べる。1948年に関商事(株)設立。1989年にセキテクノトロン(株)に社名変更。 JASDAQに上場していたが2009年にMBO(経営陣による自社買収)により上場廃止。2010年にコーンズドッドウェル(現コーンズテクノロジー株式会社)の完全子会社となり、2012年にコーンズテクノロジーに吸収合併され、現在は法人として存在していない。セキテクノトロンの事業はコーンズテクノロジーに引き継がれた。コーンズテクノロジーは歴史ある老舗の輸入商社で、電子計測器の取り扱いもしてきたので、セキテクノトロンの買収は妥当と思われる。
1987年1月に計測器レンタルの横河レンタ・リース(株)は約40名で設立された。役員会で子会社設立を採択した横河電機は、同社の計測器事業部門(現横河計測)を中心に10人以上を出向させて技術面を支援した。会社設立の企画書を作成した「みずほ系のノンバンク」 芙蓉総合リース(株)は資金面をバックアップし、財務・営業部門に人材を供出した。中途採用も10人以上行っている。社員番号1番の吉江氏は関商事の出身である。つまりhpの高周波測定器の即戦力として採用された。横河電機とhpの計測器について知見があるメンバーによって横河レンタ・リースは船出した。
2025年7月のTECHNO-FRONTIER 「EMC・ノイズ技術展」で(株)レスター(※)は電波暗室や高周波計測器を展示した。「システムBU パブリックソリューション本部 ディフェンスソリューション営業部」の説明員はセキテクノトロンからの転職者だった。セキテクノロンはダイヤモンド製造などに用いられる装置の開発・製造に関わっていたという記録がある。つまり、YHP設立以降は関商事やセキテクノトロンは計測器の取り扱いが減っていたのかもしれない。
(※) 映像関連の商社である(株)レスターは2000年頃からソニーのデバイスの販売店などが合弁してできた会社である。毎年12月に開催される国際画像機器展で、2017年にはソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ株式会社がメーカとしてSONY製品を出展していたが(TechEyesOnlineは取材して展示会レポートを公開)、現在はレスターがSONY製品を展示している。2024年にレスターはソニーセミコンダクタソリューションズ(株)のイメージセンサ IMX901のデモ展示を行っている。同社にはデバイス事業とは別にシステム事業部門(システムBU)があり、2025年11月のMWE(マイクロウェーブ展)で近傍界測定システムを展示している。つまりEMCやマイクロ波の機器(計測器を含む)を取り扱う商社である。セキテクノトロン出身者がいることは十分にうなずける話であると筆者は腑に落ちた。
埼玉県草加市に本社があり、関東最大の新聞販売事業をしている会社に(株)関商事(1971年設立)がある。すでになくなった計測器の関商事ではなく、こちらが一般には(現在の)関商事である。
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