鉄共振型トランス
(iron resonant transformer)
トランスとコンデンサを使い、鉄心の磁気飽和現象を応用して、入力電圧が変動しても出力電圧を常に一定に保つ交流安定化電源。トランスとコンデンサのみで構成されているので「受動的な定電圧電源」。1938年に開発され、いまでも現役で使われている。別名、「定電圧トランス(CVT:Constant Voltage Transformer)」とも呼ばれる。また、鉄共振形コンバータ(ferro-resonant converter)は、「可飽和リアクトルとコンデンサで共振回路をつくり、共振周波数で鉄心の飽和を制御して出力電圧を安定化する」ので、鉄共振トランスと同じである。電源事情が悪い地域や工場内など、電圧変動が激しい場所での機器組込み用途で、1kVA程度までの製品が使われている。
国産の東洋電源機器(株)は老舗で、そのほかにサイリスタ交流安定化電源や電流センサ専用電源などのユニークな電源製品をラインアップしている(TechEyesOnlineの記事「試験用交流電源の基礎と概要 (第1回)」図16が詳しい)。トランスの関連製品のため、スライダックのメーカである松永製作所も鉄共振型トランスをラインアップしている。同社HPでは「鉄共振型 定電圧電源装置(AVR)」と表記している(2026年5月)。

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