計測関連用語集

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詳細説明

重畳

読み方:

ちょうじょう

カテゴリー:

#その他

(superimposed)
一般の意味では「幾重にもかさなる、または、この上もなく満足」だが、電気の世界では「2つの異なった信号を重ね合わせる」ことをいう。
代表的な例では部品に交流を印加してインピーダンスを測定するLCRメータには、直流重畳の機能がある。ゼロより大きい(または小さい)正負の信号ではなく、あるレベルの直流の値の上で交流信号の変動があるようにして、測定を行うことを「直流を重畳する」と表現する。例えばエヌエフ回路設計ブロックホームページには「パワー部品のインピーダンス測定:インダクタは流れる直流電流の影響によりインピーダンスが変化することがある。LCRメータと直流電流重畳ユニットを組み合わせることで、実際の動作条件で特性を評価することができる。」とある。日置電機のLCRメータ IM3536にはDCバイアス電圧ユニット9268-10、DCバイアス電流ユニット9269-10がある。
このように交流信号に直流を加えて(DCをバイアスさせるという)、インピーダンス特性を評価するとにき「重畳」という表現が使用される。DC電流以外では、「交流磁界を重畳する」という表記が電気の論文などにある。

重畳は単に2つの信号を合わせるだけだが、DCをバイアスさせることに意味があるので重畳と呼んでいる。“畳”が使われる物理(数学)用語には「畳み込み(たたみこみ)積分」などがある。「畳を重ねる」とか、「たたみこむ」とか、電気や数学には現象を表現するのに独特の熟語がある。
重畳の読み方は難しい。初心者は「おもだたみ」などと読みがちである。

参考用語
参考記事
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