起電力
(electro motive force)
【電子工学で使われる電気に関する量】
電流を発生させる電位の差のこと。単位は[V](ボルト)なので実態は電圧である。電圧は記号Vで表されることが多いが、起電力はEで略記される。表記はE(V)など。
Vは電圧(Voltage)の頭文字で、電圧、電圧降下、電位差などを表す。抵抗に電流が流れると両端に電圧が生じる。この電圧は記号「V」と書かれる。Eは起電力(Electro Motive Force、直訳すると「電子的な動かす力」)の頭文字。コイルの誘導起電力や電池の起電力などがあり、この場合の電圧は「E」と略記される。Eは電界(electric field)の略記など、その他の物理量でも使われるため、誤解がないように使う必要がある。
起電力は電圧なので、測定には電圧の計測器(指示計器の電圧計や、デジタル表示のマルチメータなど)が使われるが、電位差の測定器としては電位差計(ポテンショメータ)がある。
2種類の金属の両端を接触させて閉回路をつくり、2つの接点の温度が異なっていると起電力が生じて電流が流れる(これらを熱起電力と呼ぶ)。この現象を利用して、熱起電力によって温度を知る温度センサが熱電対である。