貫通型電流センサ
クランプのように開閉できない電流センサのこと。通常、電流測定はクランプで電線を挟み込むが、丸い輪が開閉せず、輪の中に電線を通して測定するものを貫通型と呼ぶ。開閉できるクランプよりも一般的には精度が高い。クランプを豊富にラインアップする日置電機が小型から大電流(2000A)まで揃えている(2023年2月現在)。CT68xx、CT69xxが最近の日置電機の貫通型の形名である(以前は貫通型電流センサは9709のように、形名は97xxだった)。名称に貫通型という表現ははなく、品名は「AC/DCカレントセンサ」。ただし「AC/DCカレントセンサ」という品名のクランプセンサもあり、名称ではなく外観を見ないと貫通型かは判別できない。
重電メーカではより大電流(2000A以上)を測定したい要望があるが、「クランプの日置電機」でも簡単ではないらしい。従来1000Aまでだったのを2000Aモデルを開発したのは最近(2019年)である。需要はあるがビジネスになるか(売上と開発コストの兼ね合い)が課題と推測する。