象限
(quadrant)
平面を直交する二直線で仕切ってできる四つの部分の各部。数学の直交座標では、円の中心を通る縦(垂直)と横(水平)の線を引き、右上のエリアを第1象限と呼び、縦軸も横軸も正(プラス)の領域を示す。左上のエリアは第2象限と呼び、横軸は負(マイナス)、縦軸は正である。さらに反時計回り(左回り)に第3象限、第4象限と呼んでいる。
quadrantは「平面を4分割」しているので、「四文円」や「四分儀」と訳されている。数学や物理の平面座標の各エリアを表すquadrantを、日本語では「象限」という熟語にした。
横軸を電流、縦軸を電圧にしたグラフをI-V特性と呼び、アナログ半導体などの電子デバイスの基本性能の指標の1つ。バイポーラ電源は電流-電圧座標の4象限すべてで動作できる。第2象限(電流がマイナス)で動作する電源(双方向電源)は、電流を出力しないで吸い込むことになるので、これをシンク電流(吸い込み電流)と呼ぶ。