計測関連用語集

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詳細説明

移動体通信用電源

読み方:

いどうたいつうしんようでんげん

カテゴリー:

#電源装置

携帯電話の生産ラインで検査用に使われた計測用電源の総称。
1995年にNTTドコモから4種類の形状の携帯電話が発売され(mova、ムーバ)、端末のレンタル制から買い取り制への移行、3G(デジタル方式の無線)の導入、と日本の電機メーカ各社はこぞって携帯電話の端末に参入した。NEC、富士通からソニー、パナソニック、デンソー、日本無線など、最盛期には10社以上があった。携帯電話の生産ラインにはGP-IB機能の無い菊水電子工業やケンウッド(現テクシオ・テクノロジー)の15~18V/3~5AのDC電源とは別に、GP-IB機能がある電源が使われた。キーサイト・テクノロジーの663xxシリーズやケースレーの2303-PJなどである。
従来日本の計測用電源メーカのDC電源はGP-IB対応の物がほとんどなく、電源専業ではない海外の計測器メーカがGP-IB機能のある電源をラインアップしていた。それら、携帯電話製造ラインで使われるGP-IB機能のあるDC電源を「移動体通信用電源」と呼称した。これらモデルの品名にはそのような名称は全くないが、アプリケーションとして自動計測をする製造ラインでの使用があり、当時、製造ラインで大量にそのような電源を使うのは携帯電話が突出していたので、このような呼び方がされたと推測される。
携帯電話の生産ラインの計測器は各メーカがレンタルをフル活用したため、計測器レンタル会社は通信(無線)の計測器だけでなく、移動体通信用電源を大量に在庫して運用した。2010年代に日本には携帯電話を設計・製造するメーカはほぼ無くなったので、計測器レンタル会社の移動体通信用電源の在庫もほぼ無くなった。

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