計測関連用語集

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詳細説明

真空管試験器

読み方:

しんくうかんしけんき

カテゴリー:

#回路素子測定器

(electronic tube tester)
真空管の性能を測定するための計測器。真空管は、半導体トランジスタが開発される以前に電子回路に多く使われた。回路素子測定器の1種といえる。1964年に米国で世界初の大型コンピュータENIAC(エニヤック)が約2万本の真空管を使い開発されたことは有名だが、それ以前からコンピュータには真空管が使われている。IBMが1950年前後に、初期の真空管式コンピュータの保守用に可搬型(アタッシュケース式)の真空管試験器をつくっていたことが知られている。
国産計測器メーカの國洋電機工業はラインアップが多く、形名はVG、Gm、WT、JI、NTVなどがあった。同社の真空管試験器の概要(形名の意味など)を解説した記事がネットに掲載されている。また、中古計測器の多数のECサイトに同社の真空管試験器が掲載されている(2022年12月現在)。「ラジオと実験」(1950年1月号)に、同社は「真空管試験器の話~チューブ・チェッカーとは?」の記事を掲載している。「現在のラジオ受信機の性能の大半は真空管の良否に依って決まるといっても過言ではない。性能、用途に応じて作られている真空管の種類は莫大で、その試験法も多種多様で・・」と語られている。
上記のことから、同社の真空管試験器はトップブランドで、市場に多く販売されたと推測される。同社が真空管の時代からの電子部品評価用の計測器の老舗計測器メーカであることが伺える。その後、トランジスタなどの評価用計測器(カーブトレーサ)やLCRメータも1980年代頃にはラインアップしたが、同社は知らない間に消息が絶えてしまった。一時期はその名を知られたが、いまでは幻の計測器メーカである。
「SANWA(Sanwa Radio Measurement Works)SGM-19 Gm METER」なる計測器の画像をネットで発見した。SANWAは現在の三和電気計器株式会社である。SGM-19は形名。Gmとは真空管に電圧を印加したら陽極電流がどう変化するかの値「相互コンダクタンス」で、これによって増幅や検波の能力がわかる。なので、Gm METERとは真空管試験器のことである。三和電気計器が販売のみの会社で、「製造元・株式会社三和電気製作所(小型テスタを担当)、三和無線測器研究所(真空管試験器など、無線測定器を担当)」と称していた、1960年頃の古いモデルと推測される。現在の同社HPの製造中止品にはSGM-19は未掲載。
同社はハンドヘルドの製品群(工事関係者が屋外で使う計測器)が有名だが、1986年に光測定器を発売している。2022年現在のラインアップではハンドヘルドのレーザーパワーメータLP10がある。アクセス網に光が普及するなど、電気から光への変更が進んでいる。将来の電気工事作業者が携帯するのは電気のテスタではなく可搬型の光パワーメータになる、と先読みしているように思える。
三和無線測器研究所が製造していたことでわかる通り、真空管試験機は当時は無線の測定器だった。三田無線研究所もつくっていた。真空管がトランジスタに置き換わるのに伴い、真空管試験器は生産を終了している。

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