計測関連用語集

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詳細説明

無線式ロガー

読み方:

むせんしきろがー

カテゴリー:

#データ集録機器

計測器のカテゴリー(機種群)として「無線ロガー」はまだ確立しているとはいえないが、最近の流行りで各社がラインアップしてきたので、解説する。
従来、離れた場所の物理量(温度など)を子機で測定し、データを無線で親機に送り、データ収集やデータ監視、ロギングをするという計測システムはあった。温度計とロガーは親和性が良く、温度計とデータロガーが合体した、温度ロガーも従来からあった。計測器としての温度ロガーを新しい形態に進歩させたのは株式会社ティアンドデイ社の「おんどとり」である。小型・安価な製品で、工場の各場所に設置して温度を記録し、定期的に設置場所を回ってデータを収集した(小型・安価なことが従来製品との違い)。1999年には無線モデルを発売し、各所に設置した計測器を確認に行く必要は無くなった。温度測定器データロガー をつくっていた計測器メーカ(日置電機、チノーなど)は、現在、ほぼ「おんどとり」と同等の製品を発売している。温度計のラインアップが多い安立計器が2019年に発売したワイヤレスサーモロガーTWS-100は多チャンネルの無線式ロガーである。このように温度測定用の「無線ロガー」は1つのカテゴリーを形成してきている。

株式会社アドバンテストは2015年にAirLoggerの商標で、おんどとりとは別のコンセプトの無線ロガーを発売した。子機はボタン電池を内蔵したセンサで、小型なので回転体などに装着できる。親機は、外観がほとんどUSBメモリで、PCのUSBポートに装着し、PC上のソフトウェアで制御を行う。2017年には温度だけでなくひずみセンサを揃えた2モデル目を発売し、自動車市場などに販売数を伸ばしている。これも無線式ロガーの最新の一例といえる。
自動車業界向けの計測器が多い小野測器は2022年に「無線温度計測システムWC-1000 / WT-1000シリーズ」を発売したが、製品構成はアドバンテストのAirLoggerとほぼ同じである。

参考記事
計測器情報
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