温湿度計
温度や湿度を測定する機器の総称。一般には温度と湿度の両方を測定できる機器を意味する。温度だけを測定する温度計には多くの種類があり、また測定後の記録ができる温度ロガーのようなモデルも含んで、「温度計」と呼ぶ大きな機種群(カテゴリー)を形成している。温湿度計と温度計を総称して「温湿度計」と表現していたり、温度・湿度を検知するセンサーを「温湿度計」と呼んでいるときもある。形状は可搬型の測定器本体とプローブ(センサー)で構成される。本体が箱型で設置型のものもある。測定値を表示画面にデジタル表示するモデルが多い。温湿度データを電圧値にして出力するので「温湿度変換器」の品名で呼ぶメーカもある。気象観測・産業用計測機器メーカーのVAISALA(ヴァイサラ、本社:フィンランド)の温湿度変換器は有名。PA(プロセスオートメーション)などの計測・制御機器の大手メーカであるチノーには温湿度計の多くのラインアップがある。小型の温湿度計を工場などの各場所に設置しておいて、測定値を通信で収集することで温度測定の大幅な効率化を実現したのがティーアンドデイの「温湿度記録計」、愛称「おんどとり」である。各場所に設置された測定器を子機として、親機に無線で測定値を送るモデルが普及し、現在は日置電機など大手計測器メーカも同等製品を発売している。このような記録計(データロガー)は、場合によって「温度計」か「温湿度計」のどちらかに分類されている。このように「温湿度計」の意味する範囲は大変広い。