波形
(waveform)
波形は、辞典によれば「波のような形。波のように上下にうねる形(なみがた)。波動の伝わり方を示す図。周期的な現象が描く図形。波が進行する時、一定の位置での物理量の時間的変化。」などの説明がある。英語のwave(波) form(形)を正確に日本語にしたことばである。意味は広範にわたるが、電気や計測器の世界では時間とともに大きさが変化する電気信号を指していることが多い。波形の代表的なもの(種類)に、正弦波(サイン波)、三角波、方形波などがある。このような色々の種類の信号をつくって出すことができる計測器に、ファンクションジェネレータ(略記:FG)や任意波形発生器(AWG:Arbitrary Waveform Generator)がある。
波形を測定して画面に表示するものを波形測定器と呼称し、オシロスコープやレコーダなどの時間軸の測定器を指していることが多い。同じように画面に図形(グラフ)を表示するが、スペクトラムアナライザやFFTアナライザのように周波数軸の図形は、通常スペクトルと呼ばれ、あまり波形とはいわない。
「波形:時間と共に変化する電圧を表すグラフ(テクトロニクス オシロスコープのすべて 2017年発行)」という説明もあるが、これはオシロスコープの波形についての説明といえる。オシロスコープを「波形測定器」というタイトルで掲載している計測器メーカもある。