計測関連用語集

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詳細説明

標準器

読み方:

ひょうじゅんき

カテゴリー:

#電圧・電流・電力測定器 #カウンタ

(calibration standard)
計測器で標準器というと、標準抵抗器と呼ばれる「基準抵抗となる測定器」や、セシウム周波数標準器などの周波数標準器、ブロックゲージなどの長さの標準器がある。
電圧電流電力の標準器としては、フルーク(フルーク・キャリブレーション)に6100A電力標準器や732B直流電圧標準器などの、品名に「標準器」と付く機種があったが、現在は電圧電流発生器(いわゆるSMU)が主流である。同社のマルチプロダクト校正器は、マルチメータクランプの校正をする校正器である(オプションには「オシロスコープ校正」もある)。校正器と標準器はほぼ同義である。
エヌエフ回路設計ブロックのRX4763三相標準電圧発生器はメータトランスデューサなどの校正・点検用途に使われる、特定用途向けの標準器といえる。同社は創業当初の1960年代から増幅器や交流電源を開発し、電力関連の機器向けの電圧電流発生器をラインアップしている。応用製品として1980年代に保護リレー試験器を発売し、国内トップシェアである。

計測器の校正に使う精度の高い計測器を「標準器」や「校正用標準器」と呼んでいるが、品名に「標準」が付かない場合も多い。たとえば「8.5桁 高精度/高確度デジタルマルチメータ」(高精度DMM)は校正用途では標準器として使用される。通常のデジタルマルチメータは4~6桁なので、8桁表示できる精度の良い計測器を標準器(校正用の標準器)として使用する。
標準器を設備している施設を標準器室や標準室と呼ぶ。校正をするための部屋なので、標準室は校正室とも呼ばれる。

標準器として一番もとの基準となるものを1次標準と呼び、その写しで基準となるものを2次標準という。1次標準は各国の政府が管理しているので国家計量基準とも呼ばれる。たとえば重さの1次標準であるキログラム原器(※)は産総研に保管されている。2次標準は校正の認定事業者などが使っている。計測器を実際に使用している各メーカの標準室の標準器は3次標準が多い。そのため3次標準は実用標準とも呼ばれる。おもりの校正事業者は、上位の認定事業者の2次標準器で校正された分銅を常用参照標準器と呼び、自社の標準器(最上位の分銅)にしている。

(※) 以下の記事にキログラム原器の写真がある。
【編集後記】130年ぶり質量単位キログラム定義改定!

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