計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
計測・測定に関連する用語全般が収録されており、初めて計測器を扱う方でも分かりやすく解説しています。
フリーワード検索をはじめ、カテゴリー、索引から簡単にお調べいただけます。

フリーワード検索

詳細説明

検定

読み方:

けんてい

カテゴリー:

#物理量測定器

(certification)
取引や証明に使用されるはかり、メータなどは特定計量器(※)に指定される。特定計量器は「計量法に基づく構造や精度の基準に適合していることを、自治体や指定機関が検査し、合格証印(ステッカなど)を付与する」ことが法令で定められている。この行為を計量制度の「検定」という。計量制度や検定は計量法(Measurement Act / Measurement Law)で定められ、未検定品の利用には罰則がある。主管は経済産業省。検定は「構造」と「器差(きさ、誤差のこと)」の技術基準があり、JQA(ジェイキューエー)などの指定機関が実施している。
検定と検査、校正の違いは以下。
・検定 : 原則、使用開始前。個品ごとに合格証印がある。
・定期検査 : 使用中(随時)。頻度は使用者(会社の品質規定)による(法的な強制力はない)。
・校正 : 国家標準とのトレーサビリティを確認する行為(会社の品質規定により定めるので、法的な強制力はない)。
(※) 取引・証明に使う計量器には商業用はかり(一般小売用の上皿自動はかり、たとえば肉屋のはかりなど)、燃料油メータ(ガソリンスタンドのメータ)、電力計(家に1台必ずついている電力メータ、積算電力量計スマートメータ)、ガスや水道のメータ、タクシーメータなどがある。これらは取引に使われて金銭の授受が行われるので、全国でメーカ、モデル、個品による差異があることは許されない。計量法に基づき1964年に経済産業省主導で設立されたJEMIC(ジェミック)は全国に支社・事業所があり、電力量計の検定・検査を行い、計量制度の維持・運用を担っている。
スマートメータなどの電力計は呼称が複数あり、JEMIMA(ジェミマ)では「電力量計(計器)」と表記して計測器の電力計(電力測定器デジタルパワーメータパワーアナライザ)と区別している(「電気計測器の中期見通し」 2023年12月)

計測器の中で検定に関係する2例を示す。
1. エー・アンド・デイのHPには「商品・サービス/計量/天びん・台はかり/検定付きはかり」ページに約30モデルが掲載されている(2026年2月)。「検定付きはかりの購入には届け出が必要」として、「校正証明書」や「使用地域区分」などの資料を掲載している。

2. 環境計測のトップメーカ、リオン騒音計の検定について「リオン音響・振動計測機のWebサービス Support Room」で解説している。同社は「平成10年5月13日付で通商産業大臣から騒音計(指定番号:341301)、平成12年3月6日には振動レベル計(指定番号:351301)の計量法による指定製造事業者として指定されている」旨を明記し、型式承認(型式認証)取得製品一覧を掲載している。騒音レベルの測定値の正当性は、公的機関(JQAなど)が行う検定で有効期限5年の合格証(検定証印)で示される。騒音計の校正は音響校正器などを使い使用者が定期的に行う(会社の品質規定による)もので、検定とは異なる。

「環境測定などで得られた騒音レベル(測定値)が信頼できることを、技術基準に合格した騒音計を用いて測定すること」を騒音計の計量証明と呼ぶ。契約などで騒音データを提出する際に計量証明は必須で、都道府県の登録を受けた事業者による測定が原則である。全国にはその地域で計量証明を行う(騒音計で測定することを有料のビジネスにしている)業者が存在する。前述のリオンも国に認められた事業者である。騒音計には検定付き騒音計を使った計量証明という行為があり、全国の環境騒音測定事業者は検定付きの騒音計を使って測定ビジネスを行っている。河川や新幹線、工事現場などあらゆる環境騒音のデータを公的機関に提出する場面は多い。騒音の計量証明は受託計測の1つのビジネスである。
事業者は設備の騒音計が不足すると計測器レンタル会社から騒音計を借用する。その際、レンタル会社の騒音計は検定付きであることが必須である。レンタル会社は各個品を校正管理するだけでも大変なランニングコストだが、騒音計には検定のコストもかかる。校正管理とは別に検定の管理システムが整っていないとレンタルはできないので、騒音計は手間のかかる商材といえる。はかりは騒音計のような計量証明ビジネスでレンタルを使うことはほとんどない。つまり計測器レンタル会社にとって検定とは騒音計のことといっても過言ではない。

余談だが、「検定」が団体名にあるMKK(無線設備検査検定協会)は計量法ではなく電波法に基づいている。気象観測機器には気象測器検定がある。発電所で行われる「定検(ていけん)」は定期検査のことで検定とは全く無関係である。

参考用語
計測器情報
計測器中古市開催中