帯域
読み方:
たいいき
カテゴリー:
#オシロスコープ #信号発生器(汎用) #高周波電力計 #信号発生器(通信) #スペクトラムアナライザ #無線/移動体測定器 #伝送/交換装置用測定器 #光測定器 #IP関連測定器
(band)
通信に使われる電波などの信号の周波数の範囲(幅)のことで、通信性能(伝送容量や通信速度)の指標の意味もある。別名、「帯域幅(band width)」や「バンド幅」と表現されることも多い。単位は周波数[Hz(ヘルツ)]や通信速度[bps(ビット/秒)]などが使われる。
無線LANの2.4GHz帯の周波数範囲(使用している周波数)は2400MHz~2483.5MHzで、この中に「帯域22MHz」の複数のチャンネルが設定されている。ここでいう帯域とは通信する1チャンネルが使用する周波数範囲(占有帯域幅)のことである。この例では帯域は周波数を示している。
「帯域が広い」とは「通信速度が速い」ことと同義である。帯域が広いほうが一度に多くのデータを送れるため大容量、高速になる。「広帯域」や「ブロードバンド(broadband)」は伝送路の幅が太くて高速に通信できることを意味する。帯域が狭いと一度に送れるデータ量が少なく、通信速度は遅くなる。 1970年代に全国に配備された固定電話網(各家庭に1台あった黒電話、アナログ回線)や1990年代に普及したISDN(初期のデジタル通信)などの約100kbps以下のネットワーク(通信規格)を狭帯域(narrowband、ナローバンド)、ADSL、CATV、光ファイバや現在のギガビットイーサネット(データセンタでは100Gbps以上のEthernetが使われている)を広帯域(ブロードバンド)と呼んでいる。ここでいう帯域とはデータを送る性能が大容量であるとか、通信速度が高速であるという通信の性能を意味している。
周波数帯域がおおむね2GHz以上のGHz帯オシロスコープを広帯域オシロスコープというが、別名は高速オシロスコープである。つまり、広帯域=高速である。
英語のbandは、日本語では帯(おび)やベルト(belt)、楽団(orchestraなど)の多くの意味がある。周波数範囲のことを周波数の「幅」の意味で帯(おび)に相当するbandと呼んだと思われる。より正確にbandの幅という「帯域幅(band width)」といういいかたも大変に良く使われる。先達の技術者は「帯(おび)のように幅を持って占有している」とイメージしたと筆者は推測する。


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