計測関連用語集

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詳細説明

岩崎技研

読み方:

いわさきぎけん

カテゴリー:

#エミュレータ

1990年代にあったICEメーカ(計測器メーカではなく、ICE専業メーカ)。梱包箱などにIWASAKI ELECTRONICSと印刷されていたが、会社名は岩崎技研で、「岩技」と呼称されていた。製品にIWASAKIと印刷されているためか、中古業者のオークションサイトでは「メーカ名:岩崎」という表記が見うけられる。計測器の老舗、岩崎通信機とは無関ない(岩崎通信機からのスピンアウトでは、擬似交換機やISDNシミュレータで有名な「アドシステムズ」などがある)。
製品の通称はPROICE(プロアイス)で、形名と品名は次のようだったと思われる。形名:PROICE Z80/PC、品名:Z80 IN-CIRCUIT EMULATOR(現在はほとんど資料が無いので製品コンセプトやラインアップは不明)。当時流行り始めた、PC制御タイプである(ICEの初期に計測器メーカが始めたスタンドアロン型ではなく、外観がただの箱でPCにつないで使うPC接続型)。同業のZAXより後発だが、大手通信機器メーカなど、マイクロプロセッサ(MPU/CPU)を広範に使う企業に採用されていた。
ICE専業メーカとして名を馳せたソフィアシステムズや、(adviceが通称の)横河デジタルコンピュータは、社名は変わったが存続しているが、岩崎技研やZAXはいつの間にか無くなっていた。アンリツも1980年代にICEをつくっていたくらい、1980年~2000年にかけてはICEやロジックアナライザは計測器の花形だった。1974年にインテルモトローラが8ビットCPUを発売して以来、1980年代は多くの電気製品にCPUが普及し、組込みシステムの開発にICEは活用された。JTAGなどのオンチップエミュレータにとって代わられるまで、CPUの黎明期~普及期にかけてICEはモンキービジネスだったといえる。岩崎技研はITベンチャーがデジタルの計測器に参入して名を馳せ、消えていった例である。

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