半導体テスタ
(IC test system)
半導体デバイスの検査をする装置。ATE(Automated Test Equipment)や半導体検査装置、半導体試験装置などとも呼ばれる。半導体の製造過程で、ウェーハと半導体チップの2つを検査する(つまり前工程と後工程の2つの最後で使われる)。メモリテスタ、ロジックテスタなどがある。前工程では半導体ウェーハに探針するプローバと、後工程では搬送機(ハンドラ)と組み合わせて使われる。米国の半導体テスタメーカ、Teradyne(テラダイン)は1966年にコンピュータを搭載した自動検査装置(ATE)を世界初で製品化したといわれる(同社のホームページより)。
日本のアドバンテストは世界No1メーカ(元々メモリテスタが強く、半導体の主流がメモリになり躍進)。以前はキーサイト・テクノロジー、安藤電気、シバソク、ミナトエレクトロニクス、日立電子、横河電機などの計測器メーカがつくっていたが、シバソク以外は全て撤退。計測器の業界団体である日本電気計測器工業会(JEMIMA)は一般の電子計測器とは別枠で扱っている(単価が電子計測器より桁違いに高額なので、別枠にしないと売上などの統計データがつくれない)。
半導体テスタを手掛けた代表的な計測器メーカ2社について述べる。1950年代に電子計測器メーカとして創業した「タケダ理研工業」(タケダ理研)は1970年代に富士通が資本参加して社名は「アドバンテスト」になった。同社が古くからつくってきた機種群(RF製品以外の主に低周波の製品)は「エーディーシー」社に移管された。
タケダ理研のコンペチタであり、同様に創業者が社名になった安藤電気は、電電ファミリーとして通信計測器、NECの子会社として半導体テスタ(主にロジックテスタ)をつくる会社だった。2000年頃にNECは半導体事業から撤退(半導体デバイスの子会社であるNECエレクトロニクスを、三菱電機・日立系のルネサスエレクトロニクスに経営統合)し、半導体テスタはグループ内に不要となり、安藤電気から資本を引き揚げた。2001年に安藤電気は横河電機の傘下となったが、現在は会社はもうない。
安藤電気の半導体テスタや光デバイス(フォトニクス)技術は横河電機に引き継がれたが、横河電機は10年やらずにすべてやめてしまった。安藤電気が2000年頃にキーサイト・テクノロジーと競った光通信測定器は、横河計測株式会社の1つの製品群になっている。同社の光スペクトラムアナライザは世界No1。タケダ理研のアナログ計測技術の計測器はエーディーシーに引き継がれたが、安藤電気の光通信測定器は横河計測として生き残った。
半導体テスタは1970年代から2000年代に計測器メーカが競って参入した最先端の花形製品だった。ICE(アイス、マイコン開発支援装置)も半導体の1種であるマイクロプロセッサ(MPU)の普及に伴い計測器メーカが参入したが、1990年頃にはメーカの主体はICE専業のベンチャー企業になっていた(ソフィアシステムズや京都マイクロコンピュータ、横河デジタルコンピュータなど)。半導体テスタもアドバンテストとシバソクが残ったが、両社ともに計測器からは撤退しているので(※)、計測器メーカが半導体テスタの担い手ではなくなっている。
(※)シバソクは2000年頃まではテレビ・オーディオ測定器をつくり、リーダー電子やテクトロニクスと競ったが、計測器をアサカに移管し、半導体テスタに集中した。

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