分解能帯域幅
(Resolution Band Width)
スペクトラムアナライザ(スペアナ)の性能を左右する重要な仕様である、周波数の分解能のことで、IFフィルタの帯域幅で決定される。スペアナの仕様としてはRBWと表記されることが多い。測定する信号のスペクトルの分解能(周波数分解能)を上げるには、IFフィルタの帯域幅(分解能帯域幅、RBW)を狭める必要がある。と同時にRBWを狭めると通過するノイズも制限できるため、RBWを1/10にするとノイズは10dB減少し、逆にRBWを10倍にするとノイズも10dB増加する。ただし測定時間は長くなり、スペクトルを画面に描画するのが遅くなる。分解能と測定時間はトレードオフである。オシロスコープがサンプリング(アナログの測定値をデジタルにおきかえる時間間隔)を速く(細かく)設定すると、データ量が多くなり処理時間がかかるので一般には描画時間が遅くなる、ことと似ている。
スペアナは周波数の測定器である。測定できる周波数範囲の次に重要なのが、周波数の測定精度(どのくらい細かく周波数を測定できるか)である分解能帯域幅である。この名称を素直に「周波数分解能」と命名してくれたら、素人にはどれだけわかりやすかったことか、と筆者は常々思う(あくまで素人の感想)。計測器村の住人にとってスペアナの周波数分解能とは「帯域幅の分解能」なので「分解能(帯域幅の)」という意味の「分解能帯域幅」なるワードを捻りだした。この用語を計測器村以外の一般人が見たら「帯域幅」なのか「分解能」なのか、大いに戸惑うネーミングである。高周波計測器の最も代表的な基本製品であるスペアナの、重要な仕様のネーミングがこのようにわかりにくいことは、計測器がいかに知っている人達のニッチな(お宅な)世界かを象徴する事例といえる。

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