共振
(resonance)
物体には固有振動数があり、同じ周波数の振動を受けるとエネルギを吸収し、振幅の大きな振動を起こす現象。地震の種類(震源の位置や距離など)によって特定の建築物が大きな揺れを起こすことが知られている。ブランコを適切なリズムで漕ぐと大きく揺れるようになる。電気回路では共振を使った信号増幅を行っていて、逆に意図しない共振が発生することもある。
電気回路では周波数によって値が変化するリアクタンスを使い共振回路をつくる。L(コイル、インダクタンス)とC(コンデンサ、キャパシタンス)は多くの数値を持った電子部品がつくられている。LとCで構成される回路(直列や並列)は、ある周波数を境に特性が変わる。Lの影響が強い周波数領域(誘導性リアクタンス)とCの影響が強い領域(容量性リアクタンス)があり、両者が切り替わる周波数で特異な現象が起こる(共振によって、インピーダンスがほぼ0、または無限大になる)。この周波数を共振周波数という。LとCを直列に接続すると共振周波数でインピーダンスが最小になり、大きな電流が流れる(共振周波数の信号を大きく増幅する)。LとCを並列に接続すると共振周波数でインピーダンスが最大になり、電流が流れにくくなる(電流が変化することを抑制し、信号を安定化させる)。
LC共振回路は次のように使われる。
・ラジオの同調(チューナ): つまみを回して可変コンデンサ(バリコン)の値を変え、受信したい放送局の電波の周波数に共振周波数を合わせると、その周波数の信号を非常に大きく増幅するので、ラジオの選局ができる。
・フィルタ: 特定の周波数を通過させるBPF(バンドパスフィルタ)、または特定の周波数を除去するBEF(バンド阻止フィルタ、ノッチフィルタ)になる。
・誘導加熱(IH): IHクッキングヒータは高周波の共振電流を使って金属の鍋などを加熱する。
英語のresonanceは「共振」以外に「反響」、「共鳴(きょうめい)」などの意味があり、vivration(振動、揺れ)に近いことばである。vibranceやvibrancyは「共振」と訳されている。音や振動の現象全般を「共振」と呼び、特に音に関する共振を「共鳴」という熟語で日本語は区別している。振動数が同じ音叉の一方を鳴らすともう片方も共鳴して鳴り出す。弦楽器は弦の振動をボディに共鳴させて音を大きく響かせる。共鳴は主に音や機械的な振動を指し、電気回路の現象は共振という。英語と日本語の熟語は意味が同じでない。
L[H(ヘンリー)]とC[F(ファラッド)]から共振周波数 f[Hz]は計算できる(LとCから共振周波数は1つの値に決まる)。

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