入力感度
(input sensitivity)
オシロスコープ(オシロ)の仕様の1つ。画面の縦軸目盛りを基準に定義されている、電圧感度のこと。オシロは入力に印加された電圧に比例して縦軸方向に輝線の位置が変化して信号(電圧の)変化を観測する。入力電圧に対して輝線が何目盛り振れるかが感度となる。入力感度はV/div(divは1目盛りで、1目盛りあたりの電圧)で設定する、縦軸の感度である。オシロの画面にどの程度の大きさで(縦軸、つまり電圧)を表示するかの設定のことなので、「縦軸の描画範囲」といえる。感度というとまるで精度のように感じるが、電圧の測定精度は分解能(A/D変換器のビット数)で決まっている。精度ではなく、どのくらいの大きさで画面に描画するかの設定を入力感度(電圧感度)と呼んでいる。デジタルの数値表示をするDMMなどのレンジに相当するともいえる。
安価なモデルは入力感度の幅が狭く、ミドルクラス以上になると広くなる。モデルによって入力感度が異なるため小振幅の信号を観測する際は注意が必要である。通常のベンチトップモデルは10div(10目盛り)だが、ポータブルになると8divのモデルも多い。