計測関連用語集

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詳細説明

信号発生器

読み方:

しんごうはっせいき

カテゴリー:

#信号発生器(汎用) #信号発生器(通信)

(signal generator)
信号波形を発生する測定器。具体的な機種群(品名、モデル)としては、標準信号発生器 (SG)やファンクションジェネレータ(FG )などたくさんある。この用語は使用者によって大変広範に使われるため、それが何を指しているかは文脈の中で理解する必要がある、たとえば、オーディオ関係で使われるRC発振器 のような「発振器 」のことを「信号発生器」に分類していることもある。主に低周波で使われるFGのことを信号発生器といったり、RFのような高周波で使われるSGのことを指していたり、さまざまである。
当サイトのカテゴリー分類では特定のアプリケーションに特化しない汎用ジェネレータであるFG、任意波形発生器(AWG)、パルス発生器(PG)などを「信号発生器(汎用)」に、SG、掃引信号発生器(スイーパ)、白色雑音発生器などの通信で使う汎用ジェネレータを「信号発生器(通信)」に分類している。
最近はやりのデジタル無線で使われるデジタル変調ができるデジタル信号発生器I/Q変調信号発生器(I/Qジェネレータ)はカテゴリー「無線/移動体測定器」に、プログラマブルビデオ信号発生器などの映像信号発生器は「テレビ・オーディオ測定器」に分類している。これらは特定のアプリケーションに特化した専用ジェネレータである。

2004年に電波新聞社が発行した「電子計測器&システム[ガイドブック]2005」は、当時の主要な計測器を機種群別に網羅して、主な仕様や特徴などを簡単に列記している。「発振器・信号発生器(Oscillators & Signal Generators)」の章は、通信計測器の老舗、アンリツが技術解説を執筆している。発振器・信号発生器の周波数帯における分類を以下のように示している。
1.低周波発振器:可聴周波数(オーディオ周波数、20Hz~20kHz)
2.RF発振器:アナログテレビ・ラジオ放送用のMF~VHF/UHF(参考記事に周波数帯の名称あり)
3.RF信号発生器:ワイヤレス通信用のVHF/UHF
4.マイクロ波信号発生器:中継回線、衛星通信、レーダー用のマイクロ波/ ミリ波
上記は長年、信号源をつくってきた同社のこのカテゴリーの説明で、解釈の1つといえる。無線通信用の高周波ではなく、オーディオなどの低周波では発振器と表現しているのが、両者の違いの1つの説明になっている。以下にもう1つ別の計測器メーカの解釈を紹介する。

任意波形発生器(AWG)や任意波形/ファンクション・ジェネレータ(AFG)のラインアップが多いテクトロニクスのホームページで信号発生器ぺージには以下の種類が掲載されている。(2022年6月現在)
1.信号発生器:アナログおよびデジタル電子信号源の一般的な名称。
2.関数発生器:正弦波、波動、三角関数などの一般的な波形が出力できる。
3.任意関数発生器(AFG):任意のコンパイル済み波形が可能。
4.任意波形発生器:(事前設定された一般的な波形ではなく)カスタムコンパイルされた波形が必要な場合に主に使用する。
5.RF信号発生器:ワイヤレスアプリケーションに使用され、AM、FM、PMなどの通常のアナログ変調も提供。
6.(RF)ベクトル信号発生器:デジタル通信アプリケーション用のRFキャリアでのアナログ変調とベクトル変調の両方をサポート。
長年AWGやFGをつくり、近年では高周波の計測器もラインアップに増やした同社ならではの解説であるが、関数発生器という名称は筆者はあまり聞いたことがない。

参考用語
参考記事
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