ラインモニタ
オンラインモニタの略称、またはLINEEYE(ラインアイ)社のプロトコルアナライザ(プロアナ)の品名。プロアナは、モデムやアナログ公衆回線(アナログの電話網)が遠方への主力の通信手段だった時代から、コンピュータの発達や銀行などのオンラインシステムの普及によって、通信測定器の1カテゴリーとして多彩なメーカと製品群を形成した。国産では安藤電気、海外メーカではキーサイト・テクノロジーがRS-232Cプロアナの2大メーカであった。現在は、より高速の無線LANやバス通信が主力となり、プロアナは最先端の高速通信規格に対応する無線LANアナライザやバスアナライザと、従来の低速なRS-232Cなどのオンラインモニタに2極化した。プロアナより「バスアナライザ」と「ラインモニタ」の品名が目立つ。PCのインタフェースは20年前はRS-232Cだったが現在は使われていない。ただしプラントなどの工業分野や、鉄道などのインフラではRS-232やRS-449などの低速通信は今でも主流である。そのような分野向けに製品群を提供しているラインアイ社が低速プロアナメーカとして有名。ラインアイは住宅大手の積水化学工業の電子機器開発部門を祖に2000年に設立した。プロアナには後発で参入したが、大手計測器メーカがすべて撤退し、今では「ラインアイ」は低速用プロアナの代名詞である。ラインアイ社のラインモニタの競合はキャロットシステムズ社のキャロちゃんやビッツ社のみえちゃんで、3社とも従来の計測器メーカではない。つまり、プロトコルアナライザは往年の計測器メーカではなくIT機器ベンチャー企業がつくる機種群になった。