メカトロニクス
(mechatronics)
機械工学(mechanical engineering)に電子工学(electronic engineering)や電気工学(electrical engineering)などの知識や技術を取り入れた、「多機能・高性能な機器」の学問分野のこと。「機械と電気が融合する技術・学問」を指し、電気自動車や医療機器など幅広い産業分野の商品(機器)に応用されている。機械のメカ(mecha)と電子のトロニクス(tronics)を合体させた造語と思われる。略して「メカトロ」とも呼ばれる。(※)
産業設備機械やロボットシステムをつくるエンジニアリング企業で、株式会社メカトロニクスという会社がある。名城大学の理工学部にはメカトロニクス工学科がある(機械工学科と電気・電子工学科を融合した学科と思われる)。最近流行りのMEMS(メムス)もメカトロニクスの一例である。機械(メカ)が電子・電気より先なのがミソ。機械分野の技術者が電気・電子を取り入れて(吸収して)いる、というイメージ。
オシロスコープやネットワークアナライザなどに使う、高密度実装回路用の治具のメーカに、メカノエレクトロニック株式会社がある。電気計測器の名称にメカトロニクスはほとんど使われないが、「電気ではなく機械式(機械的)」という意味で、「メカニカル」はネットアナの関連製品で使われている。
1976年には業界誌の月刊「メカトロニクス」(媒体名:メカトロニクス・デザイン・ニュース)、が創刊されている(発行:Gichoビジネスコニュニケーションズ株式会社)。毎年7月に開催されるTECHNO-FRONTIER(主催:一般社団法人日本能率協会)は電源やパワエレ、EMC・ノイズ対策などの10の展示会で構成されるが、その1つに「メカトロニクス技術展」がある。毎年1月開催のネプコン ジャパンはアジア最大級のエレクトロニクス開発・実装展で、エレクトロニクス機器の多機能化・高性能化を支える世界最先端の電子部品・材料や製造・実装・検査装置が並ぶ。ネプコン ジャパンは「メカトロニクス分野の展示会」という説明もできる。
計装(工業計器)分野で、コントローラと各種コンポーネントを接続するオープンフィールドネットワークにMECHATROLINK(メカトロリンク)がある。MECHATROLINK協会には幹事会社(日本電気、横河電機、キーエンス、テキサス・インスツルメンツなど8社)以外に約100社が加盟している。2024年1月のIIFESでは大きなブースで出展している。
(※) メカトロニクスということばは、安川電機の技術者だった森徹郎氏によって1969年につくられた「機械装置(mechanism)と電子工学(electronics)の知見を融合させる」という和製英語。現在では多くの機械装置が電子制御されているため、海外でも一般的に使われるようになった。(横河計測 スコープコーダの基礎知識(第1回)より)



.png)