マスタ/スレーブ
(master-slave)
複数の機器が協調して動作するときに、制御・操作を司る「マスタ」機と、マスタ機の制御によって動作する「スレーブ」機に役割分担する方式のこと。主にコンピュータネットワークで使われるが、ロボットなどの遠隔操作にも導入されている。最近、電動化が進展する車載ネットワークでもECU間の通信に使われている。
「マスター/スレーブ」や「マスタースレーブ」、「マスター・スレーブ」などの表記もある。マスタスレーブ方式やマスタスレーブ型、などの表現もされる。「マスタ」は「マスター」とも表記され、不統一。
マスタとスレーブという関係はネットワークにつながるノード(各端末、デバイス)の関係を示すことばとして使われ、マルチマスタ方式とシングルマスタ方式がある。
複数の計測用電源をつないで使うとき、マスタとスレーブを設定する使い方は、国産の電源メーカでは普通に行われている(マスター/スレーブ・コントロール)。マスタは親器、スレーブは子器と呼ばれる。
計測器で「マスタ」というと、ROMライタでは「元のデータ」をマスタデータという。日本カノマックス株式会社の製品、アネモマスター風速計、クリモマスター風速計のマスタは「達人、名人、使いこなす、極める」の意味で使われている。アンリツにはサイトマスタ(ケーブル・アンテナアナライザ。無線工事で使う現場測定器)、ネットワークマスタ・プロ(OTN/SDH/SONET関連測定器)がある。こちらも達人・名人の意味である。
masterは主人、slaveは奴隷である。この表現は欧米の慣習から命名されたことばで、白人の世界観(感覚)が現れた表現だと筆者は思う。コンプライアンスがやかましい現代では、マスタ/スレーブを言い換える風潮がある。代替案は、「primary/secondary(プライマリー/セカンダリー)」、「main/replica(またはsubordinate)、メイン/レプリカまたは従属物」、「requester/responder(リクエスター/レスポンダー)、これはクライアント/サーバに似たネーミングだが主従が逆になっている」、「leader/follower」、「primary/replica(またはstandby)」などの使用が推奨されているが、ほとんど浸透しているようには思えない。



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