プロービング
(probing)
オシロスコープの測定手法で、最も重要な1つがプローブの使い方である。probingを直訳すると「プローブする(こと)」だが、「プローブの使い方、DUTへのプローブのあて方・接続方法」を指す。
オシロスコープメーカはプロービングについての解説をしている。特に2000年代以降に広帯域オシロスコープが普及してからは、併用されるアクティブプローブ(FETプローブ、差動プローブなどの能動プローブ)の使い方は従来のパッシブプローブ(受動プローブ)と大きく異なるため、プローブのラインアップに自信がある(ラインアップが豊富な)テクトロニクスとテレダイン・レクロイは多くの解説文献を出している。アナログオシロスコープ時代からの老舗の岩崎通信機は、パワエレ分野への傾注と共に、海外のユニークなプローブを取り扱っている(PMK製品など)。まず、測定対象の信号周波数によってオシロスコープは選択されるが、次はそれに合う適切なプローブの選択が必要で、さらにプローブには使い方がある。適切なモデルを適切な使い方で使用しないと、正しい測定結果は得られない。
プロービングマシンというと、半導体デバイスの検査装置の1種である「プローバ」のことである(半導体検査装置メーカの東京精密などが有名)。probe(プローブ)は、探査、精査を意味するので、セキュリティ分野(ネットワーク、IT分野)では「対象システム(Webサイト、データベース、アプリケーションなど)の精査を行い、脆弱性などを調査する行為を「プロービング」といっている。
このようにプロービングの意味は広範だが、電気計測器のプロービングは、主にオシロの使い方を意味している。