プリトリガ
(pri trigger)
トリガ点(トリガポイント)以前の信号(波形データ)のこと。
デジタルオシロスコープが測定中(開始ボタンが点滅している間)は、常に測定データをメモリに書き込んでいる。トリガがかかると書込みを中止し、トリガ点を中心に波形を表示する。トリガ以前のデータがメモリにあるので、プリトリガを容易に表示できる。
別のいい方をすると、プリトリガとはトリガ点からデータを指定された点数までさかのぼってサンプリングする機能。トリガ点より後のデータを指定された点数まで遅らせてサンプリングする機能をポストトリガという。
デジタルオシロスコープでトリガ・イベント以前の信号の状態を読み込むこと。トリガ以前の観測時間を設定することができる。(2017年発行 テクトロニクスの冊子「オシロスコープのすべて」より)
プリトリガは不具合解析に大変役立つ。間欠的に問題が発生するときは、問題(イベント)にトリガして波形を表示させ、レコード内をスクロールし(記録しているデータを端から確認していく)、イベントの原因を解析する。このとき、問題の原因がトリガより前で見つかることも良くある。
操作部の水平ポジション・ノブは、トリガ・イベントの表示位置を決めるために使われる。水平ポジションを変化させると、トリガ・イベント以前の状態(プリトリガ)を表示するので、プリトリガを観測できる。水平ポジションを変えると、トリガポイント前後の観測時間を調整することができる。