計測関連用語集

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詳細説明

フォルトロケーター

読み方:

ふぉるとろけーたー

カテゴリー:

#伝送/交換装置用測定器

(fault locator)
電力会社の送電線路で、欠陥の場所の特定(障害位置の測定)をするシステムを「送電線故障点標定装置」と呼ぶ。fault locator(欠陥の、場所を特定する物)を日本語にした「フォルトロケータ―」という呼称が電力業界でこの装置に使われている。日本高圧電気株式会社の故障評定システムは、検出装置・通信装置、電圧・電流センサ、太陽電池、バッテリで構成される。鉄塔に設置されたセンサが故障発生時の信号を感知し、検出装置に故障波形を記録する。事務所に設置してある親局は通信回線で故障波形をデータ収集し、パソコンで解析して故障点(故障した場所)を特定する。鉄塔設置機器の電力は太陽電池で供給されている。
上記システムは1例だが、各電力会社は何らかの送電線故障点標定装置を設備している。電力会社向けの計測機器・監視装置などをつくる株式会社近計システムの故障点評定装置SFL-2000の名称は「フォルトロケータ―」と表記されている。
電線などのケーブルの不具合箇所の位置特定をするのがfault locatorで、計測器のケーブル障害位置測定器は通常、フォールトロケータと呼ばれるが、電力会社(電力業界)の故障点標定装置はフォルトロケータ―が共通用語(正式用語)のようである。計測器では、電線ではなく光ファイバTDROTDR光パルス試験器とは呼ばず、「フォルトロケータ」などの品名(名称)が最近は目につく(アンリツのMT9090Aのモジュール、MU909011Aなど)。fault locatorとTDR(Time Domain Reflectometry/Reflectometer、時間軸の反射率法/反射率計)はほぼ同義である。

fault locatorの日本語表記は「フォルトロケータ」、「フォールトロケータ」、「フォルトロケータ―」、「フォールトロケータ―」の4種類があり、表記はメーカの自由で、統一されていない。筆者は「フォールトロケータ」が一番適切と考えているが、電力会社が「フォルトロケータ―」と呼称していたり、計測器でも「フォルトロケータ」(ViaviやVeEX)、「フォルト・ロケータ」(アンリツ)という品名があったりで、何が適切かは定かではない。株式会社新エネルギー総合研究所は、風力発電用の「送電線事故点標定装置」を「フォールトロケータ」と表記しているので、電力業界でも表記にばらつきがあると感じる。

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