計測関連用語集

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詳細説明

デバッグステーション

読み方:

でばっぐすてーしょん

カテゴリー:

#エミュレータ

安藤電気のICE(開発支援装置)の品名。形名AE-4132B、AE-4133がある。マイクロプロセッサ(MPU/CPU)が普及しはじめた1980年初頭から、同社は早くからマイコンテスタなどのICE関連製品に注力していた。当時NECや日立製作所などの大手家電・情報通信メーカは半導体デバイスメーカでもあり、安藤電気はNECのグループ会社として、NECが発売する新しいCPUチップに対応したROMライタなどを製品化している。当時の日本の基幹通信網(NTT)は従来のアナログの電話網(銅線のケーブル)を流用し、一部基幹部分を光通信にしていたが、交換機は重要な装置であった(インターネット時代のルータはまだない)。交換機は膨大なソフトウェア、ファームウェアによっていて、新しいCPUが導入されると、そのデバッグのために(そのCPUに対応した)たくさんのICEが使用された。AE-4132B/4133はNECの交換機事業部門向けに大きな売上があった。後年フルICEと呼ばれるスタンドアロン型で、本体(外観はデスクトップPC)からフレキシブルケーブルでCPU専用のオプション(ポッドと呼ばれる箱)につなぎ、その先をターゲット(デバッグしたい装置のCPU基板)につないだ。ポッドとターゲットの距離は長さ制限があり、ポッドはなるべくターゲットの近距離にあることが必要だった。交換機は大型の装置のため、ポッドに紐を付けて、適当な箇所に括り付けて、ICE本体につなぎ、デバッグ作業が行われた。安藤電気と同じく、NECの資本が入っているアンリツもV40、V50、V60などのNECのマイクロプロセッサに対応したICEを発売していた。汎用CPUとしてはインテルの80系(8080,8085、80286,80386など)とモトローラの68系(68000シリーズ)などの海外製品が有名だが、NECはそれらのサードパーティーではなく独自のCPU製品群を開発し、販売していた。現在は大手家電・情報通信機器メーカはCPUからは撤退し、国産のCPUはない。安藤電気など計測器メーカもICEから撤退している。

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