デジタルマルチメータ
(Digital Multi Meter)
電圧・電流・抵抗などを電気信号に変換し、測定値をデジタル表示する測定器。直流&交流の電圧&電流、それに抵抗という複数の物理量を1台で測定できるメータなので、マルチメータと呼ばれる。指示型(針が振れて測定値を指示する)のアナログの測定器は電圧計、電流計に分かれていて、1台で電圧と電流を測定はできない。略称:マルチメータ、デジマル、DMM。デジタルボルトメータの略称で、デジボルと呼んでいたメーカもあった。
オシロスコープ同様に基本測定器として多くの台数が使われている。ベンチトップとハンドヘルドの2種類がある。前者はキーサイト・テクノロジー(モデル34401Aなど)が、後者はフルーク(特徴的な黄色い筐体)が有名。テスタなどの現場測定器のメーカ(日置電機、三和電気計器、共立電気計器など)もハンドヘルドのモデルを発売している。基本性能である表示桁数はハンドヘルドは4.5桁が主流(より小型で3.5桁もある)。ベンチトップは5.5桁か6.5桁で、高性能モデル(高精度DMM)として8.5桁の機種が標準器としてある。
DMMなどの表示桁数は「4.5桁」や「4 1/2桁」と表記される。「.5」、「1/2」とは最大の表示値の制限を表す。たとえば「4桁」の最大数は「9999」だが、DMMの最大数は「1999」が多い(「4000」の機種もある)。この場合「4桁」と表記すると“9999まで表示可能”と誤解されるため「3 1/2桁」と表記している。
FLUKE(フルーク)はハンドヘルドのモデルのトップブランドだが、高精度DMMやDMM用の校正器もラインアップしている(以下の参考記事「フルーク マルチプロダクト校正器」が詳しい)。