デジタルデータレコーダ
データレコーダの従来の記録メデイアであるテープではなく、SDやSSDなどのデジタルメモリに記録するタイプのデータレコーダ。
まだテープが現存していた時代にデータレコーダのメーカはテープも含めて各種の記録媒体を試した(たとえばMOなど)。テープは早晩、ディスクなどの媒体に変わることを、ティアック、ソニーというテープを使った機器(オーディオや情報機器)のメーカは知っていた。データレコーダの2大メーカは計測器専業メーカではなく、ティアックとソニーマニファクチャリングという、テープレコーダやテープの関連メーカである。ただしIT機器の進歩は早く、記憶媒体はどんどん変わり、古い媒体は生産中止となり、計測器のような足の長い製品の記録媒体には向くものがない。特にデータレコーダは現場(屋外)で長時間記録するため、HDDは信頼性が無く、ソニーマニファクチャリングはテープ(やHDD)のモデルSIR-1000/3000シリーズを生産中止にしてデータレコーダから撤退した。
ティアックはSDを使ったデジタルデータレコーダのLXシリーズ(LX-10、LX-100、LX-1000)をほとんど最後に残ったデータレコーダとしてつづけた。SSDなど(HDDより信頼性が高い大容量記録媒体)の安価な普及に伴い、テープ式のデータレコーダの廃止から10年近いブランクをおいてティアックはデータレコーダの新製品 WX-7000シリーズを2012年に発売した。
振動計や騒音計などの環境計測メーカのリオンは、振動・騒音計測のフロントエンドとしてDA-21データレコーダをラインアップしている(SDに記録するデジタルデータレコーダ)。これを除けば、現役のデータレコーダはティアックのデジタルデータレコーダLXシリーズとWX-7000シリーズのみといえる。
参考用語:DATデータレコーダ、VHSデータレコーダ