サーモストリーム
(thermostream)
電子機器・材料の熱試験、温度特性を測定する、環境試験器の1種。inTEST Thermal Solutions(インテストサーマルソリューション、旧Temptronic、テンプトロニック)社の品名。設定した温度の圧縮空気をノズルから噴射し、数秒で温度試験に必要な環境を作り出す。 従来の方法と比較し短時間で温度試験を行える装置。日本の代理店である伯東のHPには「超高速温度環境試験機。-90℃~300℃のジェットエアーを噴射し、局所的に・素早く温度環境を作成。エアーの温度遷移にかかる時間は-55℃→+125℃の範囲で15秒以下。従来の恒温槽などでの試験に比べ、大幅に試験時間を短縮可能。」とある(2022年5月)。
エアーをDUT(デバイスなど)に吹き付けて、急速に高温や低温にする高速温度環境試験機では、inTEST Thermal Solutionsは老舗の1社。1990年代には日本の半導体メーカの多くが導入している(特に光デバイス評価で多用)。高シェアのため、サーモストリームとは「同社の製品名称」といえたが、最近は中国製の同等品もある。Haituo社の熱衝撃試験機(Thermal Shock ETSシリーズ)である。販売店のアールエムテック株式会社は2024年のCOMNECT(光通信の展示会)に同試験機を出展している。
データ伝送速度を速め、400GbE(400ギガのイーサネット)から800G、1.6Tと導入が進む世界のデータセンタでは大量の光トランスポンダを使用する。光トランスポンダのトップベンダに躍進した中国のInnoLight社の中国工場の生産ラインでは、中国製サーモストリームが何十台も稼働しているらしい。最先端の光デバイスの量産と試験の2つとも、国産企業や欧米企業ではない、という冷徹な事例である。
恒温槽の国産トップベンダであるエスペックは2023年に「スポット冷却加熱装置」を開発し、JPCAショーなどでPRしている。名称(品名)は違うが、外観や構造はサーモストリームである。型式MTA-171で、ヒータータイプによって仕様が2つあり、同社HPではカスタム品として掲載されている(2025年現在)。
製品名称では「熱衝撃試験機(Thermal Shock)」や「スポット冷却加熱装置」だが、サーモストリームはinTEST Thermal Solutionsだけの商品ではなく、一般的に認知された熱試験装置の名称として呼ばれている場合がある。
ギリシャ語の thermos(暖かい、熱い)を語源とするthermo(サーモ)は「熱、温度」の意味がある。thermostreamは「熱の流れ」というネーミング。thermo-は多くの単語があり、thermometer(サーモメータ): 温度計(温度のメータ)、thermostat: サーモスタット、温度調節器、thermography:サーモグラフィ 、熱画像、thermos(サーモス):魔法瓶のブランド、熱を保持する容器。
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