サージ
(surge)
電力を送っている送電線や変電所などで、落雷やスイッチの開閉などによって、瞬間的に過電圧(高電圧)、過電流(大電流)が発生する現象。落雷による場合を特に「雷サージ」と呼ぶ。サージが発生すると、契約している需要家(各家庭や工場など)に供給している商用電源
ラインや電話線を通じて、電子機器に過大電圧が印加して機器が損傷することもある。対策として電力系統には避雷針などが設けられている。多くのコンピュータを稼働させているデータセンタではUPSなどの保護装置で商用電源の過大電圧変動(や過大電流)を吸収する対策をしている。
サージによる高電圧をサージ電圧、流れる過電流をサージ電流と呼称する。サージ電圧は「ms(ミリ秒)レベルの時間、持続する高電圧」で、より短時間のμs(マイクロ秒)~ns(ナノ秒)の高電圧を「スパイク」と呼ぶ場合がある(この時間の定義は厳密ではない)。サージは不要なノイズと捉えられていて、電気機器が雷サージを受けたときの耐性を試験する雷サージ試験器がある。
短時間の大きな振幅の変動(時間的に鋭いパルス)をインパルスと呼び、サージに似ているが、インパルスはノイズだけではなく解析手法(インパルス応答など)にも使われる。