計測関連用語集

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詳細説明

ケンウッドティー・エム・アイ

読み方:

けんうっどてぃーえむあい

カテゴリー:

#電源装置 #オシロスコープ

ケンウッド(KENWOOD、旧トリオTRIO)の計測器を設計・製造・販売していた部門が分社化(1996年~2006年に存在)。横河電機の計測器事業部門が横河計測になったようなもの(岩崎通信機の計測器部門も2000年頃は岩通計測という子会社だった)。アンリツが「アンリツ電子」、松下通信工業(パナソニック)が「首都圏パナソニックFA」などのように、計測器メーカが1980~1990年代に営業部門を販売子会社にしていたのとは違い、ケンウッドの計測器事業部が分社したもの。文教市場向けのオシロスコープと直流電源でシェアが高かった。
ケンウッドの計測器は会社名が何度も変わっているので、以下に沿革を述べる。1946年、有限会社春日無線電機商会が設立される。1954年、測定器に参入。1960年、トリオ株式会社に社名変更(TRIOといえば老舗のオーディオブランドだった)。1965年にオシロスコープを販売開始、1973年に直流安定化電源を開発。1986年 、株式会社ケンウッドに社名変更。1996年に計測器部門は株式会社ケンウッドティー・エム・アイとなる(親会社のケンウッドは2011年に日本ビクターと合併し株式会社JVCケンウッドとして存続している)。2002年にニッケグループがケンウッドTMIの株式を取得しニッケグループ傘下となる。ニッケとはウールで有名な日本毛織のこと。2006年、株式会社テクシオと社名変更。2009年、株式会社ニッケテクノシステム/テクシオ事業部となる。同年、Good will Instrument Co.,Ltd.(台湾の計測器メーカ)がニッケテクノシステムからテクシオの計測事業を譲受し、株式会社テクシオ・テクノロジーを設立(ブランド名はTEXIO)。2014年、テクシオ・テクノロジーは株式会社インステック・ジャパン(Good Willの日本法人)と合併し、GWInstekブランドを継承。
現在のテクシオ・テクノロジーには開発部門は無く、技術者は保守・サービス部門にしかいない。Good WillではなくTEXIOブランドの製品群もあるが、開発はすべて台湾で行っている。純国産企業で計測器の老舗であるケンウッドは、中華資本に買収され、台湾計測器メーカの日本での販売店となった。家電メーカのシャープが中華系企業になったように、計測器市場でも中華系の資本参加が起きたという事例といえる。テクシオ・テクノロジー(というかGood Will)は安価なオシロスコープから始まり、RFのスペクトラムアナライザや、安全試験の耐圧試験器LCRメータなど様々なカテゴリーの新製品を発売している。同様に中華系のRIGOL(リゴル)がオシロスコープを中心にラインアップを広げているのとは違う戦略がうかがえる。
ケンウッドは1987年に昭和リース株式会社と昭和ハイテクレント株式会社を設立している。略記:SHR(Syowa High tech Rent)。計測器レンタル会社としてはオリエント測器レンタル(現オリックス・レンテック)、テクノレント(三井物産のリース事業部門)、マイテック(リコーの子会社)、日本エレクトロレント(USのレンタル会社エレクトロレントの日本進出、というキャッチフレーズで1986年頃に営業開始)、東京リース(日本勧業銀行、現みずほ銀行のリース会社)のレンタル事業本部、日立キャピタル株式会社(現日立リース)のレンタル営業本部などに続く7社目がSHR。昭和リースは協和銀行(現りそな銀行)系のリース会社なので、銀行系のリース会社と計測器メーカでつくった計測器レンタル会社である。同じく1987年に横河電機と芙蓉総合リース(富士銀行、現みずほのリース会社)が出資して、8番目の計測器レンタル会社、横河レンタ・リース株式会社(略記YRL:Yokogawa Rental & Lease)が設立される。SHRとYRLはその設立母体(親会社の構成)が似ている。ケンウッドティー・エム・アイの技術部門からSHRに出向者があったり、岩崎通信機の営業部門からSHRに複数名の転職者があったりしたが、2007年にSHRは昭和リースに吸収され、事業としての計測器レンタルからは撤退している。

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