ケプストラム
(Cepstrum)フーリエ変換によって求められたパワースペクトルの対数値をさらにフーリエ変換したもの。ケプストラムの横軸はケフレンシーと呼ばれる時間の次元の値をとる。ある系に入力される信号が周期性を持ち、その周期が長いとき、その周期が長ケフレンシー部の線ケプストラムになって現れ、基本周期として抽出することができる。また短ケフレンシー部には系の伝達特性を表す情報が集中し、この部分を逆フーリエ変換することにより、対数パワースペクトルのエンベロープ(包絡線)が求まる(リフタードエンベロープ)。このエンベロープは系特有のもので入力信号のスペクトルには依存しない。応用として、音声波、生体波などからの基本周波数およびスペクトルエンベロープの抽出などがある。(小野測器の「FFT解析に関する基礎用語集」より)