計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
計測・測定に関連する用語全般が収録されており、初めて計測器を扱う方でも分かりやすく解説しています。
フリーワード検索をはじめ、カテゴリー、索引から簡単にお調べいただけます。

フリーワード検索

詳細説明

オシロ

読み方:

おしろ

カテゴリー:

#オシロスコープ

(oscillo)
電気信号(電圧や電流)の時間的な推移(変化のグラフ、波形と呼ばれる)を観測して表示するオシロスコープ(oscilloscope)の略称。電気計測器のカテゴリー(機種群)の中で最も販売額が大きい(他のカテゴリーに比べて突出してNo.1)。周波数帯域100MHz程度(エントリークラス)から、1GHz程度(ミドルクラス)のオシロは、電気技術者が1台/人保有しているといわれるくらい普及している(電気エンジニアの普段使いのオシロ、という表現をされる)。 1960年代頃まではオッシロという呼称もされていたが、現在は「オシロ」のみが略称として使われている。
計測器は関係者の間では略称で呼ばれることが多い。他にはスペクトラムアナライザをスペアナ、ネットワークアナライザをネットアナ、プロトコルナライザをプロアナと呼称する。また、スペアナはSA、ネットアナはNA、信号発生器(Signal Generator)はSG、ファンクションジェネレータ(Function Generator)はFGなどの略記が頻繁に使われるが、オシロはOSなどの略記をされることはない。そのかわり、デジタルストレージオシロスコープ(Digital Storage Oscilloscope)の略記「DSO」 やミックスドシグナルオシロスコープ(Mixed Signal Oscilloscope)の略記「MSO」などは大変よく使われる表記である。
絶縁抵抗計メガーと呼ぶのは、別名である。

オシロ(oscillo)の由来はoscillation(オシレーション、発振)といわれている。記録に残る最初のオシロは、電気信号の波形を観測・記録する装置として、1920年に米国で発売された電磁オシログラフ(機種群は記録計)がある。国産化は1924年に横河電機が行い、三栄測器などの老舗計測器メーカもつくり、1980年代まで(変化が緩やかな温度などではない)変化が速い振動などの信号を観測・記録できるレコーダとして重宝された。電磁オシログラフの普及と並行して、ブラウン管を組み合わせた波形観測器が考案された。現在のオシロスコープの原型となる「CRTオシログラフ」が1932年につくられたことを、元岩崎通信機の開発技術者が2004年発行のIEEJ Journalに書いている。ブラウン管オシログラフは1940年頃に東京芝浦電気(現東芝)がつくり、戦後の1955年頃に松下電器(後の松下通信工業)が販売していた記録が残っている。この頃にこれら製品をオシロスコープと呼んでいたかは定かではないが、1947年にテクトロニクスが開発した511型(周波数帯域10MHz)は「トリガ掃引式オシロスコープ」の世界初モデルといわれる。国産初では1954年に岩崎通信機がトリガ式オシロスコープ SS-751(周波数帯域5MHz、シンクロスコープ)を発売している。これらのモデルからオシログラフ(記録計)とは別の機種群(波形観測器のオシロスコープ)が確立していったと思われる(1960年代には「オッシロ」という呼称もあったことが月刊トランジスタ技術などでわかる)。

「オシロ」といえば現在はオシロスコープを指しているが、その祖先にあたる電磁オシログラフは1980年頃には「電磁オシロ」と呼ばれていた。1980年代はデジタルオシロスコープ(デジタルオシロ)が登場し、従来のオシロスコープを区別して「アナログオシロスコープ(アナログオシロ)」と呼び始めた時代である。電磁オシロ(記録計)、デジタルオシロ、アナログオシロという各種オシロが混在した時代を経て、2000年代に岩崎通信機がアナログオシロを生産終了して以降は「オシロ」はデジタルオシロの1種類になった。余談だがアナログオシロは中華系計測器メーカ(中国や台湾)の一部はまだラインアップしている。

テクトロニクス・イノベーション・フォーラム 2026(7月7日)に展示されたTYPE 511A。CATHODE-RAY OSCILLOSCOPE(陰極線オシロスコープ、つまりブラウン管オシロ)と書かれている。

参考用語
参考記事
計測器情報
オートモーティブウィーク 自動車関連16記事が4冊の電子ブックになりました!