アジレント・テクノロジー
(Agilent Technologies)
HP(Hewlett-Packard、ヒューレットパッカード)のIT器機以外の部門を継承した会社で、1999年にHPから分社して設立した。化学分析・ライフサイエンス事業と電子計測事業があったが、後者は2014年に分割されKeysight Technologies(キーサイト・テクノロジー)となった。 アジレント・テクノロジーは横河電機のアナリティカル製品を吸収し、現在は科学分析機器の大手メーカ(ブランド)である。
HPは計測器で創業した会社だが、後にコンピュータに参入し、計測器は別会社になった(HPという名門の会社名は計測器ではなくIT機器が襲名した)。計測器の新しい会社名(ブランド)であるアジレント・テクノロジーも14年後に科学分析機器に譲り、計測器はキーサイト・テクノロジーというまた新しい会社となった。2023年現在、この会社名で継続しているが、やっと10年である。横河電機も計測器が創業のカテゴリーだが、現在は計測器は別会社になっていて(横河計測)、同社の本業はDCSなどの工業計器である。
日本の高度成長時代(1955年頃~1973年頃)には電気計測器メーカは時代の最先端で大手企業が手掛けていたが、2000年以降は大手メーカの主力事業ではなくなっている。海外ではM&Aが盛んで統合吸収された計測器メーカが多い中で(たとえばActernaなど)、HPの計測器・分析機器はアジレント・テクノロジー、キーサイト・テクノロジーとして生き残っている。