みえちゃん
1971年に設立したソフトウェア受託開発の株式会社ビッツが提供するオンラインモニタの愛称(名称)。シリアル通信(RS-232CやRS-485など)やフィールドバス(CC-Link Ver2.0)のデータ通信を簡便にモニタできるツールとして好評だったが、現在は販売・保守ともに終了している。ハンドヘルドのオンラインモニタの草分けといえる。
同社はミニコンのソフトウェア受託開発から始まったようだが、1975年にマイコンのソフトウェア受託開発を、1981年にマイコン関連ハードウエア受託開発を開始している。1970~1980年代はインテルなどのMPUが進歩し、コンピュータ間のデータ通信の普及とともにプロトコルアナライザが登場する。ビッツは1985年にRS-232Cモニタ HM-1を開発し、HM-2、HM-3・・とシリーズ化、モデルチェンジを進めた。その後もプロアナのラインアップを増やし、HM-10A(1989~1997年販売)、HM-2G(2001~2013年販売)などをつくった。
1980年代後半は安藤電気のAE-5104/5105 プロトコルアナライザとHMシリーズ みえちゃん ラインモニタが2強だったと筆者は記憶する。同社は1993年にISDNモニタ HM-IN60、1995年にEthernet LANアナライザ HM-CA50を発売しているので、1990年代も着実に時代の要請に応えるラインアップである。ただし、みえちゃんシリーズは2013年12月にすべて販売終了している(2018年3月で保守も終了)。
ラインモニタ みえちゃんシリーズはシリアル通信(RS-232/422/485)を簡便にモニタできるツール群で、各種の通信規格のコンバータ(RS-232/422/485/LAN/USBなど)もあり、1980年代後半から2010年頃まで多くのユーザに使われた。現在のオンラインモニタでトップブランドの株式会社ラインアイはセキスイグループのベンチャー企業として1986年から開発を開始し、ラインモニタを製品化した。2000年に積水化学工業から独立したラインアイ社がLE-7200を発売するのが2003年なので、1990年代はLEシリーズが台頭し、2000年代はみえちゃんがシェアを落としていった、と推測される。
bit(ビット)はコンピュータ用語で情報処理の最小単位だが、それを複数にしたBITS(ビッツ)を社名にした同社は、まさにコンピュータのベンチャー企業である。1970年代~2000年代は電子機器やコンピュータのベンチャー企業がICE(アイス、デバッガ)やラインモニタというデジタル系の計測器(評価ツール)をつくった時代である。オンラインモニタという通信計測器をつくった技術は、今でも同社の強みとして受け継がれているといわれる。ビッツの主力製品は資産管理などのソフトウェアになり、校正情報管理システム「CIMS」(2010年発売)、Web型在庫管理システム「みえぞう」(2016年発売)などが2025年現在の現役製品である。


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