計測関連用語集

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APL2(えーぴーえるつー)

Mywayプラス社のバッテリ評価用の回生直流電源の通称(すでに生産中止)。同社は電子負荷の機能を内蔵した直流電源である回生電源の老舗メーカ。このモデルの他にpCUBEがある。カテゴリは直流電源か電子負荷か迷うところだが、特殊な直流電源という分類が妥当である。同社がAPL2を発売していた2010年頃は、まだ回生電源がほとんどなく、直流電子負荷装置に分類されることもあったが、その後のPV(太陽光発電システム)や電気自動車(xEV)の普及によって、回生電源は直流電源の1ジャンルとして確立した。 2010年代は海外製の回生電源が主流だったが、徐々に高砂製作所や菊水電子工業などの国産の計測用電源メーカもラインアップするようになった。2020年にはベンチャー企業が参入している(参考記事のTECHNO-FRONTIER2021で取材)。2022年には(計測器メーカではない)大型の電源(装置)メーカが展示会に回生電源を出展している。 APL2は太陽光発電が普及する以前のインバータ(パワーコンディショナなど)の研究開発フェーズで使われた、国産回生電源の走りである。

APC研磨(えーぴーしーけんま)

APCはAngled Physical Contactの略で、光ファイバをコネクタ接続する際の、コネクタ端面(接触面)の研磨の種類の1つ。研磨方法にはPC、SPC、UPC、APCなどがある。表記は「APC」、「Angled PC」など。表記がFC/APCだとFCコネクタではなく「FC/APC」、または「APC」という新しい名称のコネクタと誤解されるので「FC/Angled PC」(APC研磨のFCコネクタ)と表記しているメーカもある(光コネクタは時代と共に多くの種類がつくられては消滅していき、現在はFCやSCが主流だが、新しい名称のコネクタは今後も出現していく)。光計測器のコネクタの記述もFC/PCやSC/APCなど研磨も記述するケースが増えている(1980年頃はほとんど記述されなかったが、2020年には主要な光計測器の仕様に明記されるようになっている)。 光ファイバの端にコネクタを取り付けると反射などで損失が発生する。反射光は入力側の光源に向かってファイバ(コア)に反射される。後方反射は光源の損傷や信号品質の悪化の原因になるので、コネクタのフェルールの研磨方法によって対策している。UPC(Ultra Physical Contact)はファイバの端面が垂直(角度をつけずに研磨)だが、APCは8度の角度で研磨している(angled:角度を付けた、斜め、という意味)。そうすると反射光はまっすぐにコア内に入射せず斜めにクラッドに反射して、光源への戻り光を減らすことができる。 RFなどの高周波の(電気の)コネクタにもAPCがある。たとえばAPC-7は「Amphenol Precision Connector(7mm)」である。電気(高周波)のAPCコネクタは1960年代に開発されているので、コネクタでAPCといえばこちらの方が大先輩である。そのため、光計測器のコネクタにはAPCよりもAngled PCと記載する方が親切といえるかもしれない。

AVR(えーぶいあーる)

(Automatic Voltage Regulator) 直訳すると「自動電圧調整器」。2つの意味がある。 1.交流発電機の電圧を一定に保つ装置。重電機器(電力関連機器)の1つで、発電所に設備され、負荷(工場や家庭が使う電気量)が変動しても発電所の出力電圧が下がらないようにしている。電力のネットワークである電力系統の交流電圧を安定に保つために不可欠な装置。 2.電源のことをAVRと呼んでいることがある。たとえば電源と安定化電源の違いは「電源内部の出力側にAVRが備わっているのが安定化電源」と説明される。電源にはAVR付きとそうでないものがある。AVRは発電機だけでなく電源(広義に電力を出力するもの)の出力を安定にする装置(機構)のことである。計測用電源は出力の精度が良いが、そうではなくて「だいたい何V出力」という電源は実は世の中にはたくさんある。そのため、電源ではなく「安定化電源」ということばがある。 計測用電源の交流電源は商用電源(ACコンセント)を入力として、安定した交流出力を出すので、高砂製作所や計測技術研究所などの計測器メーカは自社の交流電源のことをAVRと呼称している。

au(えーゆー)

KDDI(ケーディーディーアイ)と傘下のセルラー・グループ各社が提供する移動体通信事業の統一ブランド名。日本移動通信(IDO)とセルラー・グループが行っていたcdmaOne(※1)とPDC方式サービスを、2000年10月のKDD(※2)との合弁を前提に同年7月から名称変更したもの。NTTドコモに次ぐ携帯電話の通信事業者だが、ソフトバンクの参入によって2位とはいえなくなった(2022年現在)。(※1)cdmaOne(シーディーエムエーワン):携帯電話がPDC方式だった2G時代の1998年に、IDOやDDI(第二電電)は次世代の3Gで使われるCDMA技術を使い、PDCより通信速度が速いcdmaOneというサービスを開始し、2.5G(2.5世代)と呼ばれた。NTTドコモが3GサービスのW-CDMAを開始するのは2001年である。 (※2)KDD:国際電信電話株式会社、1953年設立の国際電話の通信事業者。当時は国内はNTT、海外はKDDだった。

AUTOSAR(おーとざー)

(AUTomotive Open System Architecture)自動車メーカや部品サプライヤの他、電機業界、半導体業界、ソフトウェア業界などで構成される団体。また、ソフトウェアの共通化を図るための仕様の総称でもある。このことから、ソフトウェアプラットフォームとも言われている。