計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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ロゴスキーコイル(ろごすきーこいる)

(rogowski coil) 電流プローブの1種。オシロスコープ(オシロ)などと併用される。測定電流の周りに生じる交流磁界により空芯コイルに誘起される電圧を変換して測定する。海外のREM(ペム)社が専業として有名だが、テクトロニクス、テラダイン・レクロイなどのオシロメーカもラインアップしている。国内では岩崎通信機が近年ラインアップを増やしている。細い線に測定対象を通すため、乱暴な扱いをすると故障し、修理費用は新品購入と変わらないこともある。

ロジアナ(ろじあな)

ロジックアナライザ(logic analyzer)の略称。ロジアナはマイクロプロセッサ(マイコン、MPU、CPU)の普及により、多チャンネルの信号のロジック(0か1)を波形表示して、ハードウェア・ソフトウェア開発やデバッグに使われた。多チャンネルの電圧測定器だが、表示は0か1の2値表示で電圧値は表示しないので、プロトコルアナライザ同様に校正対象外の計測器である。タイミング表示やステート表示など、プログラム(ソフトウェア)表示もできる。多くの信号線のタイミング(波形のON/OFFのタイミングなど)を1台で検証できる計測器として登場した。チャンネル数は128や256だった。1980年代には国産計測器メーカだけでなくIT関連の異業種もロジアナを発売していたが、ICEの縮小とともにほとんど撤退した。キーサイト・テクノロジーとテクトロニクスが高シェアで最後まで製品を作っていた。ロジアナの技術は、ミックスドシグナルオシロスコープ(MSO)に継承されている。計測器のガイドブックの中には、ロジアナを「オシロスコープ/ロジックアナライザ/マイクロプロセッサ開発関連機器」という項目に分類している例もある。

ロジックアナライザ(ろじっくあならいざ)

(logic analyzer)デジタル回路の動作を調べる測定器。基本性能は多チャンネルの電圧計。電圧を検出するが、アナログの値ではなく1か0のデジタル値でしか認識しない。また表示はソフトウェアコードや言語で電圧値ではない。各チャンネルの1/0(high/low)の時間推移(タイミング)を表示する機能は現在のミックスドシグナルオシロスコープのロジック入力機能の元となった。 マイクロプロセッサ (MPU、CPU、マイコン)が普及した1970年代後半に出現し、組込みシステムの開発・デバッグに威力を発揮した。2000年代以降はICEのJTAG化と歩調を同じくしてその役割をほぼ終えた。バスアナライザ(プロトコルアナライザの1種)として延命している機種もある。略称: ロジアナ。マイコン黎明〜普及期には、岩崎通信機、タケダ理研工業(現アドバンテスト)、安藤電気、松下通信工業(パナソニックモバイルコミュニケーションズ)などの大手計測器メーカがこぞって参入したが、すべて撤退した(海外メーカに駆逐された)。HP(現キーサイト・テクノロジー)とテクトロニクスの2社が最後に残った。ロジアナといえばHPというくらい、ラインアップが多く、2023年現在も、1650シリーズや16500シリーズから継承する16800、16850、16900シリーズなどが健在。テクトロニクスはTLAシリーズがあったが、生産中止(2023年現在、同社ホームページには製品の資料はまだ掲載されている)。 4ビットから始まったCPUチップが16ビット、32ビットと進化すると、バスも増え、処理速度も高速化した。キーサイト・テクノロジーはロジアナ内部に高速処理をするFPGAなどを搭載して、モデルを増やした(国産計測器メーカはこのような対応ができなかった)。テクトロニクスのモデルもファンがいた。テクトロニクスの冊子「オシロスコープのすべて」(2017年4月発行)では「ロジック・アナライザ:多数のデジタル信号の論理ステートを時間軸に対する変化で表示する機器。デジタル・データを解析し、リアルタイムなソフトウェア実行、データ・フロー、ステート・シーケンスなどが表示できる」とある。 余談だが、ある大手通信機器メーカは交換機の開発などで高額なロジアナを3桁の台数で使用した。ロジアナは電圧測定器だから、このメーカは校正の対象にしていた。これは大きな間違いである。ロジアナは電圧を測定しても1か0の表示しかしない。アナログの電圧計ではなく、プロトコルアナライザのようなデジタル測定器である。精度がはずれてきて1を0に表示したら故障(修理)で、校正ではない。ただし社内規定で校正対象だから、校正周期(通常1年)ごとに校正を実施し、校正証明書などの必要書類を更新しないといけない(そのようにISOに準拠した社内規定を制定している)。レンタルで運用している機材は、毎月のように校正の対応が発生し、現場は大いに無駄な作業を続け、無用な経費を出費した、という笑えない話である。マイクロプロセッサの普及によって登場した新しい測定器であるロジアナを正しく理解できる人材が、大手でも校正部門にはいなかった、というお寒い話である(メーカは優秀な人材は開発や企画、営業部門に配置するが、校正などの品質管理には回らないという実例かもしれない)。

ロジック信号発生器(ろじっくしんごうはっせいき)

パルスジェネレータ(PG)のような単純なパルス列ではなく、より複雑なロジック・パターン(パルス・パターン)を多chで出力する信号発生器。デジタル・パターンを出力して、ロジックアナライザ(ロジアナ)と併用してロジック回路の論理機能試験に使われる。そのため(ロジアナをラインアップしている)テクトロニクスはロジック信号発生器と呼称しているが、同じくロジアナのメーカであるキーサイト・テクノロジーの品名は「パターンジェネレータ」である。一般にはパターンジェネレータと呼ばれることが多い。 「ロジック信号発生器:テクトロニクスのパターンジェネレータ(ロジアナと併用する多チャンネルのタイプ)の名称」と解説することもできる(つまり、ロジック信号発生器、なる呼称は同社以外ではほとんどされていない)。

ロックインアンプ(ろっくいんあんぷ)

(lock-in amplifier) 雑音に埋もれた微小な繰り返し信号を測定する機器。ノイズの多い環境でも信号を測定できるアンプ。ゲイン(利得)と位相からインピーダンスを求め、物性を評価する。インピーダンス測定器の1種といえる。アナログとデジタルの2種類がある。 同じ原理を使う(要素技術が同じ)FRAのラインアップが多いエヌエフ回路設計ブロックはロックインアンプもつくっている。同社ホームページの製品欄では「微小電流測定器」のタイトルで、ロックインアンプ(LI5600シリーズなど)、プリアンプ(SAシリーズ)、アイソレーションアンプ、計測用低雑音直流電源(LP5000/LP6000シリーズ)が、掲載されている。

ロッドアンテナ(ろっどあんてな)

ラジオ等のAV機器に搭載される伸縮式アンテナ。

露点(ろてん)

[水分用語] 気体を冷却していくとき結露、すなわち凝結が起こる温度。そのため「露点」または「露点温度」といわれる。これは結果的には、空気が水と平衡状態にあり飽和している温度である。セルシウス度(℃)あるいは、他の温度単位(たとえば米国では華氏(℉))で表される。(「気体中の水分管理」の会社、株式会社テクネ計測の「湿度で良く使われる用語」より) 露点(温度)は、dew(デュー、結露)pointの略記でdpと表記される。

露点温度計(ろてんおんどけい)

露点温度を測定する機器。略して「露点計」ということも多い。水は温度が下がると気体から液体に変化する。気体(空気などのガス)中に含まれる水分が水蒸気(気体)から水滴(液体)になる温度を露点温度という。露点温度計は水分量や湿度測定ができる。

露点計(ろてんけい)

空気中に含まれる水分は気体の状態だが、空気の温度が下がると液体になる。空気中の水蒸気が水滴となる温度を、その空気の露点という。露点計は気体(空気などのガス)の露点温度を測定する機器。「露点温度計」ともいう。空気中の水分の量によって露点温度は変わるので、露点から水分量を算出できる。つまり露点計は気体の水分測定(水分量、濃度%)ができる。これは湿度と同じことなので、湿度計を露点計と呼称している製品もある。露点計には2つの種類(鏡面冷却式、静電容量式)がある。湿度計ではヴァイサラ、露点計ではミッシェル、と海外メーカが有名だが、国内メーカのテクネ計測もラインアップがある。アズビル(旧山武)にも「温度/湿度/露点温度センサー」のような品名の製品がある。 SAWデバイスの1種であるボールSAWセンサを使った露点計が2010年代後半に商品化されている。東北大学のスタートアップ企業、ボールウエーブがつくった。測定速度が速いことが特長である。(参考記事に同社のガスクロマトグラフの取材あり)

ROM(ろむ)

(Read Only Memory)読み出し専用の半導体メモリ。電源を切ってもデータは消えない不揮発性記憶デバイス。ROMにはEPROMやEEPROMなどの種類があるが、これらのメモリは消去/書き込みができる。プロセッサが最初に実行するコードやBIOS等を書き込んで置く事が多い。近年は、ボード上で書き換えができるフラシュROMも用いられる事が多い。(株式会社Sohwa&Sophia Technologiesの用語集より)

ROM ICE(ろむあいす)

ROMソケット或いはROMに使用されるバスコネクタにケーブルを接続してそのエリアをエミュレートする手法。別名:ROMエミュレータ。メリット:エミュレーションメモリを持っている。ROMエミュレーションであるため ハード的には汎用性があり同じCPUシリーズ内であれば、ピン、内蔵IO等が相違しても、そのまま使用する事ができる。価格的に安価。デメリット:しかし、あくまでも外部ROMをエミュレートする関係でシングルチップ(内蔵ROMタイプ)には使用不可能である。さらに、ユーザーシステムに、モニタプログラムを埋め込む必要がある。また、ブレークなどのコントロールにNMIやRESET信号が必要になる。システム暴走に弱い(モニタも暴走してしまう)。ハードターゲットが未完成では、動作できない。ソフィアシステムズ(現Sohwa&Sophia Technologies)は唯一外部フラッシュROMのエミュレート機能があるROM ICEをつくった(特許があり他社はつくれない)。「フラッシュROMエミュレータ」や「フラッシュメモリエミュレータ」とも呼ばれる。(株式会社Sohwa&Sophia Technologiesの用語集より)

ROMイレーサ(ろむいれーさ)

(ROM eraser) EPROM(Erasable Programmable ROM)のデータ消去をする紫外線照射機器。EPROMはデバイス上面の中央(チップの上部)に窓があり内部が見える。書き込んだ後は窓にシールを貼って塞ぐが、書き直しする際は、シールを剥がしてROMイレーサ内部に入れて、紫外線を(窓を通してチップに)照射すると、データが消去できる。 ROMライタ(ROMプログラマ)の関連製品(アクセサリの測定器)であるが、ROMライタメーカではなく紫外線機器のメーカからも発売されている(ROMライタをつくっていた計測器メーカは、アクセサリとしてラインアップしていたのはあまり多くなかった)。紫外線の照射機器は当サイトのカテゴリ(機種分類)では科学分析機器だが、EPROMのデータ消去に特化した、ROMライタの関連製品である。 製品名は「イレーサ―」が多く見受けられるが、外来語のカタカナ表記を定めた文化庁のガイドレインに従い、当サイトでは「イレーサ」にしている。

ROM STA(ろむえすてぃーえー)

書込み対象のROMの書込み開始アドレス。MEMORY STAからMEMORY SPA間のデータをROM STAから書く。(東亜エレクトロニクス株式会社 フラッシュサポートグループカンパニーの「書込みやプログラマに関する用語集」より。ROMに書き込む際のアドレス設定の例が、上記の用語集には掲載されている。)

ROMエミュレータ(ろむえみゅれーた)

(ROM emulator)DIPなどのROMソケットにつないで、CPUに直接、機械語を送信する方式のエミュレータ。別名:ROM ICE。安価な簡易エミュレータだが、制約もあり、高機能CPUには向かない。JTAGなどのオンチップエミュレータの1種とされることもあるが、当サイトの機種群では独立したカテゴリーにしている。

ROMプログラマ(ろむぷろぐらま)

(ROM Progremmer) ROMライタ の別名。ROMにデータを書き込みための測定器。書き込むのはマイクロプロセッサ(MPU/CPU)のプログラムのことがい多いのでプログラマと呼ばれる。メーカによってROMライタとも呼ばれる。ROMにプログラムを格納するのでprogrammer(プログラマ)、ROMに書き込むのでwriter(ライタ)と呼ばれる。 機種群(カテゴリー)の名称はROMライタが多いが、製品の品名はROMプログラマの方が多いと筆者は思う。ROM Programmerは英語だが、ROMライタは和製英語かもしれない。

ROMライタ(ろむらいた)

ROM(Read Only Memory:読み出し専用メモリ)にデータを書き込んだり、上書きする測定器。ROMプログラマとも呼ばれる(英語ではROM Programmerなので、ROMライタは和製英語と思われる)。1970年代からのマイクロプロセッサ(MPU、CPU)の普及によって、プログラムを格納するメモリも増えた。ROMは重宝され、組み込み機器の開発現場には必ずROMライタがあった。 多くの種類のデバイスに対応する1個書きモデルと、生産現場で複数個のROMを一度に書き込む「ギャング」モデルがある。ROMライタのROMを差し込むソケット上に変換アダプタを載せて使用する場合もある。OS更新と変換アダプタによって、各デバイスメーカから次々と発売されるデバイスに対応した。ROMライタには製品ごとに、OSのバージョンに対応したデバイスリストがあり、各メーカが公開した。 計測器メーカとしては海外のData I/O(データ・アイ・オー)が有名(代理店は長らく東陽テクニカだったが、2020年11月に他社に業務移管)。国産ではアバールデータがPecker(ペッカー)の愛称でシェアを伸ばした。半導体テスタのメーカでもあるアドバンテストと安藤電気はほぼ同じ時期(1980年初頭)から販売開始した。前者のTR4900シリーズはエーディーシーに引き継がれたが全て製造中止。後者はAF-9702を初号器として、2019年4月には最新モデルAF9750を発売など、ラインアップを増やしている。 安藤電気のROMライタは1994年に東亜システムエンジニアリング(現東亜エレクトロニクス・フラッシュサポートカンパニー)に移管され、製品開発・販売が続いている。形名もほぼ継承されているが、AF-9700からAF9700と、「-」が無くなった。安藤電気同様にNECのグループ会社であったミナトエレクトロニクスもミナトホールディングス傘下のミナト・アドバンスト・テクノロジーズと社名を変え、Model1800、1900シリーズなどを発売している。主要な国産ROMライタはフラッシュサポートとミナトの2社(奇しくもNEC系列の半導体テスタメーカ)となった。 フラッシュサポートは東亜エレクトロニクスグループのROMライタ専業メーカで、生産ラインの設備となるROMライタに力を注いでいる。ミナトはデジタルサイネージを主力製品にしようとしている。ROMライタだけで単独のビジネスは難しい状況といえる。 ICE市場でトップブランドだったadviceで有名な横河デジタルコンピュータ(現DTSインサイト)は、自動車の製造ライン向けのフラッシュマイコン用オンボードROMライタに参入し、高シェアである。フラッシュサポートと共同で、オンボードではない製造ライン向けのROMライタ装置を2022年に発売した(以下の参考記事を参照)。前述のData I/O社も同等製品などをラインアップして現存している。 HDDなどのコンピュータ関連機器で有名なBUFFOLO(株式会社バッファロー)は、1981年7月にパソコン周辺機器市場へ本格参入する際に「コンピュータ事業部」を新設し、P-ROMライタ「RPP-01」を発売している。この事実を筆者は同社の社史で初めて知ったが(つまり同社のROMライタはそれほど売れなかったと思うが)、当時のROMライタはコンピュータ業界に参入するベンチャー企業が手掛ける花形製品だったことがわかる。1970年代に生まれたROMライタは全盛期の売上ではなくなったが、計測器の1カテゴリーとして現存している。

ロングパスフィルタ(ろんぐぱすふぃるた)

非接触温度計(放射温度計、サーモグラフィー)に使われる。日本アビオニクス株式会社の「赤外線や工業計測器に関する用語」によれば、「ロングパスフィルタ:ある波長より長波長の赤外エネルギーを透過させる光学材料。もう1つ、狭帯域の透過特性を持つフィルタはBPF(band-pass filter)と呼ばれ、主に、ガラス用フィルタ、プラスティック用フィルタ、火炎用フィルタがある。」

論理回路(ろんりかいろ)

(logic circuit) デジタル電子回路で、論理演算をする回路のこと。論理和のOR(オア)は2つの入力が1方(または2つとも)1(high)なら出力は1、入力の両方が0(low)なら0を出力する(つまり0+0=0、0+1=1、1+1=1、という演算をする)。論理積のAND(アンド)は入力に0があれば出力は必ず0で、2入力共に1の場合のみ1を出力(0×0=0、0×1=0、1×1=1)。ORとANDを否定する(反対の出力になる)NOR(Not OR)やNAND(Not AND)もある。XOR(eXclusive OR)は「排他的論理和」と呼ばれる。2進数を信号の電圧値(highとlow)で伝送するデジタル回路の演算(計算)を論理演算という。ANDやOR、NAND、XORなどを組み合わせて回路をつくり、まるでCPUのような複雑な動作を実現していることもある。 現在の半導体デバイスを代表するメモリにはNANDやNORが名称に使われている(NAND型フラッシュメモリ)。 理工系の学校の授業(実験)で使われる機材(教材)として、論理回路の製品を計測器メーカがつくっている(以下の計測器情報を参照)。

ローラエンコーダ(ろーらえんこーだ)

(roller encoder) ローラ式のエンコーダで、ローラを接触させて測定する計測器。エンコーダは長さや速度などの検出器のこと。小野測器にはRP-7400シリーズという製品がある。同社ホームページの製品ページでは、「データ集録・解析システム」にFFTアナライザが、「センサ・計測機器」にはトルク計やFVコンバータ、騒音計などが掲載されている。「トルク」の横並びに「寸法・変位」があり、その下の「ロータリーエンコーダ」にPR-7400は掲載されている。PR-7400は同社のデジタル回転計(回転 演算表示器)のTM-4100シリーズと組合せて速度計測が、TM-4300シリーズと併用して測長計測ができる。つまりPR-7400は単体では使用しない。また仕様によって形名があり、オプションやアクセサリがある。たとえば「RP-7400 120P/R + RP-0701」は120P/Rが速度計測用、PR-0701はエミッタ出力オプションである。(2023年12月現在) マイクロテック・ラボラトリー株式会社のローラエンコーダREH-30のキャッチフレーズは「ベルトコンベア等の位置・速度を直接測定可能」である。 小野測器は小野義一郎氏が小野測器研究所(個人営業)を1954年に有限会社小野測器製作所にしたことに始まる老舗計測器メーカ。その歴史は「世界で最初に機械量のデジタル計測を確立した」と同社ホームページにある(2023年11月)。早くからフーリエ変換手法による振動解析に着目し、1980年頃には「FFTアナライザなら小野測」といわれた(同社は略称「おのそく」と呼ばれることが多い)。振動計測ではデータ集録機器やレーザードップラ振動計にラインアップを広げ、トルク計測や回転計、騒音計などの計測ツールを自動車業界に提供している。