計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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マノスター(まのすたー)

(manostar) 山本電機製作所のマノメータ(圧力測定器)のブランド名。

マノメータ(まのめーた)

(manometer) 圧力計の1種。圧力計は「pressure(圧力) gauge(計器)」の翻訳なので、圧力計=manometerではない。大気圧や差圧の測定のときにマノメータと言われていることがある。気体や液体の圧力を測定する機器。 圧力計には設置型の圧力計器と計測器がある。設置型の圧力計器は、丸形のアナログ表示の物が多い。白い文字盤の上を針が動いて、針が止まった場所の値(指示値)が圧力の値になる、アナログの指示計器である(デジタル表示のデジタル圧力計もある)。計測器の圧力計をマノメータと呼称することが多い。ただし、人や場面によっては設置型の圧力計器をマノメータと言っている場合もあるので、必ず計測器とはいえない。 参考用語:圧力計

マルチキャリブレータ(まるちきゃりぶれーた)

校正用標準器の世界的な代表メーカ、フルーク・キャリブレーションには、オシロスコープや電力計などの計測器を校正するための電気校正器がラインアップされ、世界中の電気標準室(校正室)で使われている。たとえば、マルチプロダクト校正器5522A、マルチファンクション校正器5730A、オシロスコープ校正器9500Bなどが同社HPに現役モデルとして掲載されている(2022年6月現)。(すでに会社は無いが)Datron(デートロン)のモデル9000シリーズは名器で、一時期、横河電機が販売店をしていた。そのため中古品で「Datron YOKOGAWA マルチファンクションキャリブレータ9000」や「Datron YOKOGAWA キャリブレータ9100」という表記を見かける。高額な測定器のためレンタル需要もあり、2000年の 横河レンタ・リースのレンタル・ガイド(レンタル商材の一覧リスト)には品名:DATRON9100ユニバーサルキャリブレータ、形名:7581 62-1-C/EL100/200/50/60(まるで横河電機の形名である)が掲載されている。Datronはその後、M&AによってWavetek(ウエーブテック)、Fluke(フルーク)と変遷し、最後はフルーク・キャリブレーション社の「9100ユニバーサル校正器」として生産終了した。これらは機種群としては高精度な電圧・電流発生器&マルチメータである。当サイトでは「マルチキャリブレータ」というカテゴリーをつくり分類している(フルーク・キャリブレーションの品名を参考に命名)。キャリブレータ(校正器)の代表的な機種群である。 上記とは全く別に、プロセス用のキャリブレータなる製品群がある。横河計測のコンパクトキャリブレータやコンパクトキャルと呼ばれる、計装用途の電圧・電流発生器&マルチメータ機能のあるハンドヘルドの製品群である。形名CA100、CA150などがある。最新モデルのCA500の品名は「マルチファンクションプロセスキャリブレータ」で、上記のマルチキャリブレータと名称が大被りしている。マルチキャリブレータでネット検索するとフルーク・キャリブレーションよりも横河計測が上位に出てくることも多い。プロセス用ではあるが「マルチキャリブレータ」という品名が付いているので、その名の小カテゴリーに当サイトでは分類している。 参考記事:校正室を知り尽くすフルークが提案する新しい8.5桁DMM ・・・標準器5790Bと高精度DMM8588AによるAC電圧の校正の例が掲載されている。 計測器情報:マルチキャリブレータの製品例

MultiSTAC(まるちすたっく)

ICEのトップメーカだったソフィアシステムズ(現株式会社Sohwa&Sophia Technologies)のフルICE製品の名称(1982年発売)。1996年にはUniSTACというJTAG ICE製品も発売している。

マルチタスキング(まるちたすきんぐ)

(multi tasking)1つのCPUで複数のプログラム(タスク)をあたかも同時に実行している様に実行させること。あたかもと書いたのは、現実にはCPUは同時には一つのプログラムしか実行できない(平行実行できる命令がある時は平行実行するCPUもあるが)ので、OS等のプログラム処理にて一定時間毎にプログラム実行を切り替えて平行処理に近いように実行させている。(株式会社Sohwa&Sophia Technologiesの用語集より)

マルチプレクサ(まるちぷれくさ)

(multiplexer) 複数の入力をひとつの信号として出力する機構(部品や装置)。製品によって「マルチプレクサ」、「多重装置」、「多重化装置」、「合波器」などの名称がある。略記:MUX(マックス)。 電子回路では複数の電気信号をひとつの信号にする回路を指している。通信の装置では伝送路の前段に配置されるTDM(Time Division Multiplexer、時分割多重化装置)が代表例。TDMもMUXと略記されていることが多い。 メーカによっては切り替え器のことをマルチプレクサという品名に命名している場合もある。時々、切り替え器(スイッチ)の意味でマルチプレクサという表現が使われていることがあるが、計測器のスキャナのように、回路を時間的に切り替えて複数のデータをひとつの信号として取り出すのが本来、マルチプレクサである。切り替え器にスイッチの切り替えタイミングの制御機能が付いているのがマルチプレクサといえる。 参考用語:擬似ランダム・ワード・ストリーム

マルチプロダクト校正器(まるちぷろだくとこうせいき)

(multi product calibrator) デジタルマルチメータ(DMM)、クランプ電流計、パワーメータ(低周波の電気の電力計)、アナログメータ(指示計器の電圧計、電流計、電力計など)などの、電圧・電流・電力測定器を中心とした複数の機種群(マルチ プロダクト)を1台で校正できる測定器(校正器、標準器)。フルーク(フルーク・キャリブレーション)の5080A、5502A、5522Aなどの製品群はほとんどの電気標準室(計測器の校正を行う部署)に導入され、校正事業者も大いに活用している。 マルチプロダクト校正器というとフルークの製品群の品名である、という説明もできる。実態は、直流&交流の電圧電流発生器+モニタ(マルチメータ)の機能がある複合計測器である。計測器のカテゴリー(機種群)としては、DMMやデジタルパワーメータ、クランプなどと同じ、電圧・電流・電力測定器に分類される。ただし校正器のため、当サイトでは「マルチキャリブレータ」という名称の分類をつくって登録・掲載している。 フルークでは校正対象のDMMの表示桁数に対応したマルチプロダクト校正器をラインアップしている。DMMの表示桁数は精度なので、桁数が多くなるほど高精度になる。そのため4.5桁DMMを校正対象にしたモデル5502A、5.5桁向けの5522Aがあったが2023年3月に5540A/5550Aにモデルを更新し、6.5桁向けの5560Aも発表した(55x0Aシリーズ)。4.5桁はハンドヘルドのDMMが多く、ベンチトップでは5.5桁か6.5桁になる。ベンチトップDMM向けの5550A、5560Aは「高性能マルチプロダクト校正器」と呼称している。デジタルではなくアナログのメータ(電圧計、電流計、電力計)を対象にしたマルチプロダクト校正器が5080Aである。デジタルとアナログでは確度規定の方法が異なるので校正器も別モデルになっている。 7.5桁/8.5桁DMMは高精度/高確度モデルと呼ばれ、ベンチトップDMMの校正に使われる校正器である。そのような7.5桁/8.5桁DMMの校正器が5730Aになる。5700Aシリーズは1988年発売で、現行の5730Aは広帯域オプションを使えばRFパワーメータも校正できるので、「電気校正における新しいゴールド・スタンダード」とフルークは呼んでいる。品名はマルチプロダクト校正器ではなく、「マルチファンクション校正器」である。 マルチプロダクト校正器はフルークの主力の製品群である。複数の機種群ではなく特定の機種群に特化した専用器として、9500Bオシロスコープ校正器、5322A電気安全試験器校正器、6105A/6100A電力標準器、96170A低位相雑音標準信号発生器などの校正機器がある(2023年12月)。

マルチマスタ方式(まるちますたほうしき)

1つのネットワーク内で複数のマスタがスレーブに対して通信できる方式。もう1つの方式としてシングルマスタ方式がある。

マルチメータ(まるちめーた)

(multimeter)電圧、電流、抵抗などの測定機能を一つにまとめた計測器。マルチな(多種類に対応した)測定器(メータ)という命名。ハンドヘルドな形状で電子工作の際に重宝に使われたり、電気工事の作業者が携帯して使う、テスタと呼称されることも多い。古くは指示計器(文字盤の上を針が振れて止まった場所の数値が測定値になるアナログ表示のメータ)だったため、アナログマルチメータが多かったが、現在の主流はデジタル表示のモデルである(デジタルマルチメータ、DMM)。現場向けのハンドヘルドのテスタを多くラインアップする三和電気計器では「アナログマルチテスタ」、カスタムでは「アナログテスタ」という品名のモデルがある。 参考用語:メータ 計測器情報:DMMの製品例、アナログマルチメータの製品例 三和電気のアナログマルチテスタの例、カスタムのアナログテスタの例

マルチモード(まるちもーど)

光ファイバの種類の1つ。主にLANなどの中短距離の高速伝送に利用される。材料としてプラスチックを使っている場合が多く、安価で折り曲げにも強く加工しやすい。光ファイバは伝播するモードの数によってシングルモードとマルチモードの2つがある。 計測器情報:マルチモードの製品例

マルテンス硬さ(まるてんすかたさ)

測定対象に、一定の深さの凹みに作るのに要した「荷重」で硬さの度合いを示した指標。(フィッシャー・インストルメンツの膜厚測定、素材分析、材料試験、表面特性解析に関する用語集より)

マンガン乾電池(まんがんかんでんち)

プラス極に二酸化マンガンが使われている電池。休み休み使うと電圧が回復するのが特徴なので、少量の電流を連続して必要な製品や使用時間が短くて長く休ませるような製品に向いている。