計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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コンプリメンタリ出力(こんぷりめんたりしゅつりょく)

信号発生器の出力で、形状と振幅が同じで位相が180°ずれている信号の出力。(テクトロニクスの冊子「信号発生器のすべて」の用語解説より)

雑音発生器(ざつおんはっせいき)

(noise generatot)幅広い周波数成分を持つノイズ波形を発生する信号源。雑音指数(Noise Figure)測定などに使われる。雑音には白色雑音(ホワイトノイズ)やピンクノイズなどがあり、それらを出力する雑音発生器が用途によって使い分けられている。参考用語:雑音指数測定器、白色雑音発生器、フリッカ雑音 参考記事:ファンクションジェネレータの基礎と概要 (第1回)・・・さまざまな信号発生器・発振器を列記して概説している。

差動出力(さどうしゅつりょく)

信号発生器の出力で、振幅が同じで位相が180°ずれた同一の信号を伝送する出力。振幅はグランドに対してではなく、お互いを基準として測定される。(テクトロニクスの冊子「信号発生器のすべて」の用語解説より)

シーケンス・エディタ(しーけんすえでぃた)

信号発生器の統合ツールの1つで、波形メモリの指定セグメントを繰り返したり発生順番を決定したりするためのプログラミングを行える。シーケンス機能には、コンピュータに類似した命令(ジャンプやループ)が含まれ、波形メモリにストアされたセグメントを繰り返したり順番を変更したりしてパターンを発生できる。(テクトロニクスの冊子「信号発生器のすべて」の用語解説より)参考用語:シーケンス・リピート・カウンタ、イベント入力、グラフィック・エディタ、統合エディタ

シーケンス機能(しーけんすきのう)

信号発生器の内蔵メモリ内に複数の波形セグメントをストアし、シーケンス・エディタで編集する命令にしたがってそれらを繰り返したり発生順番を決定したりできるプログラミング機能。これにより、信号発生器はほぼ無制限の長さの波形を作成することができる。(テクトロニクスの冊子「信号発生器のすべて」の用語解説より)上記のテクトロニクスの説明は主に任意波形発生器で有効な機能と思われる。ファンクションジェネレータ(FG)の国内トップブランドであるエヌエフ回路設計ブロックでは、同社FGの拡張機能の1つであるシーケンス発振は、上記とほぼ同じである(下記の記事を参照されたい)。 参考記事:ファンクションジェネレータの基礎と概要 (第2回)・・ファンクションジェネレータの拡張機能としてシーケンス発振機能などを図解。 参考用語: シーケンス・リピート・カウンタ、 イベント入力、 グラフィック・エディタ、 統合エディタ

シーケンス発振(しーけんすはっしん)

ファンクションジェネレータ(FG)にはシーケンス発振機能がある。波形、波形パラメータを複数定義して、発生する手順を決められるため、シンプルな波形の組み合わせで作られている試験波形を作成するときに便利である。FGの国内トップブランド、エヌエフ回路設計ブロックは「シーケンス発振機能」と呼ぶ。高周波の任意波形発生器(AWG)や任意波形/ファンクション・ジェネレータ(AFG)などのラインアップが多いテクトロニクスは「シーケンス機能」と呼んでいる。参考記事:ファンクションジェネレータの基礎と概要 (第2回)・・ファンクションジェネレータの拡張機能としてシーケンス発振機能などを図解。

シーケンス・リピート・カウンタ(しーけんすりぴーとかうんた)

信号発生器の機能の1つ。シーケンス・プロセスで使用される制御メカニズムで、波形セグメントの発生サイクル数を決定する(テクトロニクスの冊子「信号発生器のすべて」の用語解説より)。参考用語: シーケンス・エディタ、 シーケンス機能、 イベント入力、 グラフィック・エディタ、 統合エディタ

ジェネレータ(じぇねれーた)

(generator) 日本語では「発生器」と呼ばれ、多くの計測器がある。信号を発生する計測器を信号発生器と呼ぶ。ファンクションジェネレータからパルス発生器、標準信号発生器、雑音発生器、電圧電流発生器など多くの種類のジェネレータが、現在の現役計測器にはある。似た製品に発振器(oscillator)と発信器(transmitter)がある。 発生器のことを日本語でゼネレータと表記することもあるが、現在はゼネレータよりもジェネレータの方が圧倒的に多い(テクトロニクスは映像用の信号発生器をゼネレータと呼んでいたが、2019年にビデオ事業部をTelestream社に売却して、オーディオ・ビデオ測定器から撤退したので、今は同社にはゼネレータという製品はない)。 発電所などの発電機(power generator)のことを略してジェネレータと呼ぶ。ジェネレータは計測器では発生器だが、このようにほかの意味もある。

シミュレーション(しみゅれーしょん)

信号発生器では、別のデバイスのテストに使用するデバイスの出力を模倣して波形を出力する手法を「シミュレーション」と呼んでいる。(テクトロニクスの冊子「信号発生器のすべて」の用語解説より)

周波数標準器(しゅうはすうひょうじゅんき)

基準となる高精度の周波数を発生する機器。

信号源(しんごうげん)

(signal source) 電源(power source / power supply)が電力を発生する電力発生器であるので、信号の発生器を信号源と呼称する。計測器では信号発生器や発振器などの製品名が多く使われるが、それらを総称して信号源やジェネレータと表現している。信号源やジェネレータは計測器の品名に使われることもあるが、製品の名称としては信号発生器が一番多い。RFなどの高周波の信号源の世界的なブランドであるキーサイト・テクノロジーのホームページでは、このカテゴリー(機種群)のタイトルは「信号発生器と信号源」である(2023年10月)。

信号ソース(しんごうそーす)

信号を回路に入力するための機器で、その出力をオシロスコープで観測できる。シグナル・ジェネレータとも呼ばれる。(テクトロニクス「オシロスコープのすべて」(2017年4月発行)より)

信号忠実度(しんごうちゅうじつど)

信号発生器で、信号の正確な再現性のこと。信号ジェネレータまたはアクイジション計測器の、システムと性能によって決まる。(テクトロニクスの冊子「信号発生器のすべて」の用語解説より)

信号発生器(しんごうはっせいき)

(signal generator) 信号波形を発生する測定器。具体的な機種群(品名、モデル)としては、標準信号発生器 (SG)やファンクションジェネレータ(FG )などたくさんある。この用語は使用者によって大変広範に使われるため、それが何を指しているかは文脈の中で理解する必要がある、たとえば、オーディオ関係で使われるRC発振器 のような「発振器 」のことを「信号発生器」に分類していることもある。主に低周波で使われるFGのことを信号発生器といったり、RFのような高周波で使われるSGのことを指していたり、さまざまである。 当サイトのカテゴリー分類では特定のアプリケーションに特化しない汎用ジェネレータであるFG、任意波形発生器(AWG)、パルス発生器(PG)などを「信号発生器(汎用)」に、SG、掃引信号発生器(スイーパ)、白色雑音発生器などの通信で使う汎用ジェネレータを「信号発生器(通信)」に分類している。 最近はやりのデジタル無線で使われるデジタル変調ができるデジタル信号発生器やI/Q変調信号発生器(I/Qジェネレータ)はカテゴリー「無線/移動体測定器」に、プログラマブルビデオ信号発生器などの映像信号発生器は「テレビ・オーディオ測定器」に分類している。これらは特定のアプリケーションに特化した専用ジェネレータである。 2004年に電波新聞社が発行した「電子計測器&システム[ガイドブック]2005」は、当時の主要な計測器を機種群別に網羅して、主な仕様や特徴などを簡単に列記している。「発振器・信号発生器(Oscillators & Signal Generators)」の章は、通信計測器の老舗、アンリツが技術解説を執筆している。発振器・信号発生器の周波数帯における分類を以下のように示している。 1.低周波発振器:可聴周波数(オーディオ周波数、20Hz~20kHz) 2.RF発振器:アナログテレビ・ラジオ放送用のMF~VHF/UHF(参考記事に周波数帯の名称あり) 3.RF信号発生器:ワイヤレス通信用のVHF/UHF 4.マイクロ波信号発生器:中継回線、衛星通信、レーダー用のマイクロ波/ ミリ波 上記は長年、信号源をつくってきた同社のこのカテゴリーの説明で、解釈の1つといえる。無線通信用の高周波ではなく、オーディオなどの低周波では発振器と表現しているのが、両者の違いの1つの説明になっている。以下にもう1つ別の計測器メーカの解釈を紹介する。 任意波形発生器(AWG)や任意波形/ファンクション・ジェネレータ(AFG)のラインアップが多いテクトロニクスのホームページで信号発生器ぺージには以下の種類が掲載されている。(2022年6月現在) 1.信号発生器:アナログおよびデジタル電子信号源の一般的な名称。 2.関数発生器:正弦波、波動、三角関数などの一般的な波形が出力できる。 3.任意関数発生器(AFG):任意のコンパイル済み波形が可能。 4.任意波形発生器:(事前設定された一般的な波形ではなく)カスタムコンパイルされた波形が必要な場合に主に使用する。 5.RF信号発生器:ワイヤレスアプリケーションに使用され、AM、FM、PMなどの通常のアナログ変調も提供。 6.(RF)ベクトル信号発生器:デジタル通信アプリケーション用のRFキャリアでのアナログ変調とベクトル変調の両方をサポート。 長年AWGやFGをつくり、近年では高周波の計測器もラインアップに増やした同社ならではの解説であるが、関数発生器という名称は筆者はあまり聞いたことがない。

シンボル間干渉(しんぼるかんかんしょう)

前のサイクルの信号ステートの影響によって、次のサイクルの信号に歪みや変化が生じること。(テクトロニクスの冊子「信号発生器のすべて」の用語解説より)

垂直システム(すいちょくしすてむ)

信号発生器内で出力信号の振幅やオフセット・レベルを定義している部位。(テクトロニクスの冊子「信号発生器のすべて」の用語解説より)

水平システム(すいへいしすてむ)

信号発生器内の水平軸を制御するシステム。サンプル・レートを制御することにより、出力信号の周波数を定義する。(テクトロニクスの冊子「信号発生器のすべて」の用語解説より)

水平軸分解能(すいへいぶんかいのう)

信号発生器で、波形の生成に使用できる最小の時間間隔。エッジ、サイクル時間、パルス幅をその分量だけ変更できる時間の最小間隔。別名:時間分解能。(テクトロニクスの冊子「信号発生器のすべて」の用語解説より)

ステップ波(すてっぷは)

電圧が突然変化する波形。(テクトロニクスの冊子「信号発生器のすべて」の用語解説より)

スプリアス・フリー・ダイナミック・レンジ(すぷりあすふりーだいなみっくれんじ)

信号発生器で出力できる最大信号レベルと、その信号にともなう最大のスプリアスまたはノイズとの比率。略記:SFDR。(テクトロニクスの冊子「信号発生器のすべて」の用語解説より)