計測関連用語集

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Trueform(つるーふぉーむ)

キーサイト・テクノロジーのベンチトップのFG/AWG(Function Generator/Arbitrary Waveform Generator)のシリーズ名(通称)。同社はベンチトップDMMにTruevolt(ツルーボルト)というシリーズがある(True RMS、「真の実効値」が語源と推定)。waveform(波形)から一部をとり波形発生器をTrueformと命名したと思われる。形名は335xxA/B、336xxAで、33509A~33522B、33611A~33622Aの12モデルがある(2023年11月同社ホームページより)。発振周波数や出力チャンネル数、機能によってモデルが異なる。品名はすべて「波形発生器」である。 現在のFGはAWG機能を備え、メーカ各社の品名もファンクション/任意発生器のようなものが増えたが、両者がはっきり分かれていた時代から説明する。2004年のFGの代表モデルとしては、アジレント・テクノロジー(現キーサイト・テクノロジー)の33120A、33250A、エヌエフ回路設計ブロック(NF回路)のWF194xAシリーズなどがあった。キーサイト・テクノロジーは世界的にトップシェアだが、日本では(自動車市場など、電気よりも機械系を中心に)NF回路のシェアが高い。テクトロニクスは(AWGのラインアップは豊富だが)、FGはAFG310/AFG320任意波形ファンクション・ゼネレータだけだった。当時のFGやDMMの表示部は7セグメントLEDが並んだ数値だけの表示だった。 2005年7月にテクトロニクスはAFG3000シリーズを発表した。この製品は従来とは違い表示パネルが大きい多機能表示で、発振波形などを表示した。当時、テクトロニクスのFGの事業部は日本テクトロニクス(東京の品川)にあり、日本で開発を行っていた。それまでは発振周波数を数字で表示するだけだったFGが、オシロスコープのように波形表示した。NF回路の従来品、WF194xAは黒色でサイズ(高さ):約133mm、質量:約2.6kgだが、新製品WF197xAシリーズ(白と青色、高さ:約88mm、質量:約2.1kg)が2007年2月に発売された。WF197xAは従来品より小型・軽量で、もちろんディスプレイには(AFG3000同様に)波形表示をした。キーサイト・テクノロジーも大きな画面に波形表示する新製品FGを発売し(現在のTrueformにつながる初号器)、ベンチトップFGはディスプレイに波形表示が当たり前になった。テクトロニクスはAFG3000以降にラインアップを増やし、現在はAFG31000Aシリーズが現役モデルである(2023年11月)。2000年代後半にFGは表示部を中心に世代交代し、現在に続いている。AFG3000に始まった表示の仕方は他の機種群にも広がり、現在のベンチトップDMMは数字だけでなく多彩な表示をするようになった。 現在のキーサイト・テクノロジーの形名は頭が英字の大文字1字で、その後に数字4(または5)文字が多いが(以下の形名の記事が詳しい)、FGは33120Aの時代から33xxxAを踏襲して、新製品を発売している。同社の2010年代以降の新製品はN5166BやP9370Aなど原則、形名は英文字で始まるのに、FGは従来の数字5文字の形名が踏襲されている(その理由は不明だが、33xxxAはxxxの数字にまだ十分に余裕があるのかもしれない)。 計測器情報:キーサイト・テクノロジーのFGの製品例

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