計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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タイムインターバルアナライザ(たいむいんたーぱるあならいざ)

(time interval analyzer)周波数の時間的な変化を観測する機器。ディスプレイには横軸:時間、縦軸:周波数の波形が表示され、信号源のジッタ観測や、PLL(Phase Locked Loop)の応答時間の観測などに使用される。計測器の分類としては、時間測定器の内のエレクトリック・カウンタ(略してカウンタ)の1種。連続する波形の時間情報の測定と記録を行い、統計処理をした結果やトレンドを本体画面に表示することができるため、通信、レーダ、光ディスク、レーザプリンタの開発に使われていたが、現在では高性能なユニバーサルカウンタの一部の機能となっている。1990年代から2000年代にDVDが進化した時代に、カウンタをラインアップしていた横河電機はタイムインターバルアナライザTAシリーズ(TA220、TA520、TA720など)を販売していた。菊水電子工業にはDVDに加えCDジッタ 測定もできるタイムインターバルジッタメータKJM6765Sがあった。

タケダ理研工業(たけだりけんこうぎょう)

1954~1985年に存在した老舗計測器メーカ。1954年に武田郁夫(当時30歳)が「タケダ理研工業株式会社」を創業。通信省電気試験所に勤務していた武田氏は、大手電機メーカが出がけない計測の分野に着目し、研究開発型ベンチャー企業を設立した。1960年代までに周波数カウンタやデジタルマルチメータ(DMM)など、現在では基本測定器と呼ばれる製品を開発した。同社の企業ロゴはタケダのTと理研のRをデザインした「TR」で、計測器の形名の頭もTRだった。TR5211、TR5151などのカウンタの中古品はいまだにネットに出展されている(つまり市場に多く出回った売れたモデルである)。同社のDC~低周波のラインアップはブリッジなどを早くから手掛けたYEW(現横河計測)と競合している。汎用計測器(基本測定器)ではタケダ理研と横河電機はコンペチタだった。 1970年代にはRF分野のスペクトラムアナライザ(スペアナ)や、半導体製造装置のメモリ・テスト・システム、光通信測定器を開発した。日本のデバイスメーカがメモリ(DRAM)で世界シェアを独占するのに伴い、同社のメモリテスタは世界一になっていった。1976年に富士通の資本参加があり、1985年に社名をアドバンテストに変更。創業からのタケダの名前は消えた。 1990年代の携帯電話の普及期にはローデ&シュワルツの代理店としてCMUシリーズ無線機テスタなどを販売した。アンリツや安藤電気のような電電ファミリー(NTTに光通信計測器を納めるメーカ)ではないが、光ファイバの評価測定器を開発してOPMなどの光通信計測器に参入し、「光の3A(スリーエー、アンリツ、安藤電気、アドバンテストの頭文字がいずれもAのため)」と呼ばれた。2003年にはRF(高周波)以外の機種群を株式会社エーディーシーに移管し、後に高周波のモデル(スペアナやネットワークアナライザ)もやめて計測器から撤退した。 1970年頃から埼玉県行田に主力工場があり、東京都大田区蒲田に本社があるNEC系列の半導体テスタメーカの安藤電気とは、1980年頃には競合だった。1982年に安藤電気に入社した営業マンで、タケダ理研に入社希望で訪問したが、「文系の学生は応募していない(つまり営業職も全員、理工系で採用する)」と断られ、競合を聞いて安藤電気に入社した人がいる。アドバンテストはタケダ理研創業の計測器から撤退したが、2015年に無線式の温度ロガー(AirLogger)を発売するなど、新規事業としてあらたに計測関連製品を模索している。 タケダ理研は、戦後の1950年代に創業したベンチャー計測器メーカが、計測器を別会社に移管して成長した例である。横河電機もコアビジネスではなくなった計測器を別会社(横河計測株式会社)に分離している。アドバンテストは半導体テスタの、横河電機は計装(プロセス)の世界的なメーカである。 タケダ理研で使われる用語の例:デジボル、DVM、VIG

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