計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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xEV(えっくすいーぶい)

電動車(EV:electric vehicle)の総称。HEVやPHEV、FCEVなどを総称してxEVと略記する。

エッジAI(えっじえーあい)

(edge AI)携帯電話などのエッジデバイスでAI処理を行い、クラウドとの通信を減らし、有限な無線リソースを最適に使うという発想(取組み)。AIは主にネットワークにつながったコンピュータに導入されているが、エッジデバイスから全ての情報をコンピュータに送るのではなく、エッジに搭載されたAIで必要な解析を行い、最低限の必要なデータをアップロードしてネットワークのトラフィックを軽減する、という仕組み。 5Gの普及に伴いNTTやauなどのキャリア各社は、単一のネットワークインフラを仮想的に分割し(スライシング)、多様なニーズや用途に応じたサービスを提供できるように、ネットワークスライシングを進めている。ソフトバンクはエッジAIを、最適な無線環境構築の有効な一手として検討している。たとえばエッジAIカメラの携帯電話への実装などである。「ソフトバンクとコニカミノルタ、AIやIoTを活用した映像・画像解析領域で戦略的協業に合意~ニーズや用途に応じて最適なAIモデルやデバイスを利用可能に~」(2022年4月7日、ソフトバンクHPのプレスリリースより)。

HEV(えっちいーぶい)

(Hybrid Electric Vehicle)ハイブリッド電気自動車。HVという表記もある。xEVと呼称される、電動車の1種。参考記事:電動化システムの主要技術と規制動向~進展するxEVの現状と今後・・・記事の後半で各種のxEVについて解説。 参考記事:電動化の進展~カーボンニュートラルに向けた動向・・・テクノフロンティア2021で展示された中国の格安EV、「宏光EV mini」についてレポート。

HMD(えっちえむでぃー)

(Head Mounted Display)頭部装着ディスプレイ。両眼に覆いかぶせるように装着する、ゴーグルやヘルメットの形をしているものが多い。バーチャルリアリティ(仮想空間)やゲームなどで普及した。

HDD(えっちでぃーでぃー)

(Hard Disk Drive)パソコンやテレビの記憶媒体として普及した記憶装置。それまでのテープによる記録に対して、HDDはディスク(お皿)にヘッドを当てるので書込み・読出しが格段に速くなった。PCにつなぐ外部記憶装置として普及したが、現在はSSDに置き換わろうとしている。計測器にも内部メモリとして採用された。ただし衝撃による故障リスクがあり、データレコーダなどの一部の計測器には採用されなかった。屋外で使用することが多いデータレコーダは記憶媒体としてのテープが生産中止となったこともあり主要計測器2社(SONYの関連会社とTEAC)が生産中止した。ところが10年のブランクをおいてTEACはSSDなどの新しい記憶媒体の採用でデータレコーダの新製品を発売した。

HDU(えっちでぃーゆー)

(Head-Up Display)活用例の1つが自動車のフロントガラスに像を投影させること。戦闘機パイロットが前方を見たまま情報を得るために開発された技術。ヘッドマウントディスプレイ(HMD)とは別。

HPF(えっちぴーえふ)

(High Pass Filter)特定の周波数以上の信号だけ通過させるハイパスフィルタ。HPFの略記で測定器や文献に記載される。フィルタにはほかにLPF(ローパスフィルタ)、BPF(バンドパスフィルタ)、BEF(バンド阻止フィルタ)がある。用語「フィルタ」に図解があるので、参照されたい。

HV(えっちぶい)

(Hybrid Vehicle)「ハイブリッド自動車」という呼び方で普及している、モータ搭載のエンジン車。エンジンとモーターの2つの動力を効率的に使い分け、もしくは組み合わせることで低燃費を実現している。HEVという表記もある。xEVと呼称される、電動車の1種。参考記事・電動化システムの主要技術と規制動向~進展するxEVの現状と今後:記事の後半で各種のxEVについて解説。 ・電動化の進展~カーボンニュートラルに向けた動向:テクノフロンティア2021で展示された中国の格安EV、「宏光EV mini」についてレポート。

HVDC(えっちぶいでぃーしー)

(High Voltage Direct Current) 直訳すると「高電圧 直流」だが、「高圧直流送電」、「高電圧直流給電」のこと。通常、電力の送電は世界中で交流だが、近年、直流で送電したほうが効率が良いことから注目されている。電力を多く消費するデータセンターでは直流で駆動するコンピュータに(ACからDCに変換しないで)直接DCを供給するやり方が検討されている。

NI Days(えぬあいでい)

日本ナショナルインスツルメンツ株式会社(NI、エヌアイ)が年1回開催するNI製品のテクニカルイベント。

NF(えぬえふ)

1.負帰還(Negative feedback)の略記。増幅器の出力の一部をフィードバック素子を経由して反転(マイナスに)して入力端子に戻すこと。増幅率(利得)は下がるが、発信回路が安定し、利得以外の性能が改善する。負帰還はオペアンプのような増幅器や微分・積分器など、幅広く応用されている。大手計測器メーカのエヌエフ回路設計ブロックは「高精度なネガティブフィードバック制御技術をもとに、世の中に求められる新しい製品を創る」ことを趣旨に1959年に設立している。現在の企業ロゴは「nf」をデザインしている。2.雑音指数(Noise Figure)の略記。キーサイト・テクノロジーには雑音指数アナライザ(NFA)という測定器がある。ローデ&シュワルツなどもラインアップがあり、伝送特性関連の測定器といえる。当サイトではネットワークアナライザのカテゴリに分類している。

N型コネクタ(えぬがたこねくた)

無線通信で標準的に使用される同軸コネクタ。軍事目的で開発されたといわれる。名前の由来はTYPE-NAVYコネクタ、または開発エンジニアの一人であるベル研究所のPaul Neillのイニシャルから、など諸説ある。適用周波数は(製品により異なるが)DC~18GHz。標準信号発生器やスペクトラムアナライザなどRFの計測器の入出力はN型が標準である。同じく通信でも有線通信ではSMAや3.5ミリNなどのコネクタが標準で、Nではない。光通信はまた別にFC、SCなどのコネクタがある。

FIP(えふあいぴー)

(Feed-in Premium) 日本の再生可能エネルギー(再エネ)は、2012年にFIT(固定価格買取)制度が導入されて太陽光発電(PV)の普及が加速した。ただし2012年には高額だった買取価格も年々下がり、設置から10年が経過したPVは老朽化などで撤去される例も少なくない。そこで政府(資源エネルギー庁)は「2050年カーボンニュートラル」に向けた施策として2022年4月からFIP制度をスタートした。FIP制度は電源構成に占める再エネの比率が高い欧州などでは、すでに取り入れられている。FITのように固定価格で買い取るのではなく、再エネ発電事業者が卸市場などで売電したとき、その売電価格に対して一定のプレミアム(補助額)を上乗せすることで再エネ導入を促進する。 メガソーラーなどの中~大型の発電所ではなく、地域に根差した小型の施設や各家庭での導入を促進したい狙いがある。2024年度から「屋根設置」区分を新設し、(各家庭などの)屋根を使って太陽光パネルを設置することに配慮し、有利になるような仕組みが検討されている(2023年1月現在)。

FEM(えふいーえむ)

(Finite Element Method) 日本語では「有限要素法」。数値解析手法の一種。電磁波の伝搬の解析や、流体力学に応用される。数学としての数式に具体的に数値を入れて計算をすることは複雑すぎて人間には無理だったが、コンピュータの発達によって計算が可能となり脚光を浴びた。電磁界や流体の計算は、多くの産業分野で使われている。CAE(Computer Aided Engineering)の代表的な手法の1つともいえる。 ひずみ測定の国内トップベンダーである株式会社共和電業ではFEMというと、ひずみ量がどの部位にどの位あるかを色のついた画像で解析できるツールをさしている。 参考記事:ひずみゲージの理解を通じて「安全と安心」を社会に提供していく! 共和電業インタビュー・・記事の2ページ目で、FEMと実測について語っている

FC(えふしー)

(Fuel Cell) 燃料電池。水素と酸素(空気)を供給し電力を得る、一種の発電機。アルカリ型(AFC)、リン酸型(PAFC)、溶融炭酸塩型(MCFC)、固体高分子型(PEFC)、固体酸化物型(SOFC)などの形式がある。近年、自動車、携帯電子機器の電源や、家庭用コジェネレーションシステム固体高分子型、次世代の燃料電池として固体酸化物型の研究開発が活発に行われている。(菊水電子工業の製品総合カタログ・用語集より)

FCEV(えふしーいーぶい)

(Fuel Cell Electric Vehicle)燃料電池自動車。水素と酸素で発電し、モータ駆動する自動車。FCVという表記もある。xEVと呼称される、電動車の1種。参考記事・電動化システムの主要技術と規制動向~進展するxEVの現状と今後:記事の後半で各種のxEVについて解説。 ・電動化の進展~カーボンニュートラルに向けた動向:テクノフロンティア2021で展示された中国の格安EV、「宏光EV mini」についてレポート。

FCV(えふしーぶい)

(Fuel Cell Vehicle)燃料電池自動車。水素と酸素で発電し、モータ駆動する自動車。FCEVという表記もある。xEVと呼称される、電動車の1種。参考記事・電動化システムの主要技術と規制動向~進展するxEVの現状と今後:記事の後半で各種のxEVについて解説。 ・電動化の進展~カーボンニュートラルに向けた動向:テクノフロンティア2021で展示された中国の格安EV、「宏光EV mini」についてレポート。

f特(えふとく)

(frequency characteristic) 「周波数特性」の略称。周波数(frequency)は電気記号では「f」と略記される。ある物理量が周波数によってどのように変化するかを示したもの。グラフは横軸はfで縦軸は各種の物理量になる。利得(電圧や電力をdBで示したもの)が縦軸になることが多い。f特の代表的な計測器がスペクトラムアナライザである。周波数ごとの強度分布を「周波数スペクトル」と呼ぶことも多い。つまりf特と周波数スペクトルは同じ意味である。 工学系の学生は実験で計測したデータを対数グラフ(セミログやログ-ログ)にプロットしてf特のグラフを作成する。横軸(周波数)の目盛りは対数(log)のことが多い。f特は電気だけでなく物理量全般に、基本的な指標の1つである。 計測器だけでなくオーディオ機器(アンプやスピーカ)の性能を示す製品カタログにも、ごく普通に(何の説明もなくあたりまえのように)f特のグラフが掲載されている。理系の学生でないと、対数グラフ(目盛りが等間隔ではない、見慣れないヘンテコなグラフ)の意味はさっぱり理解できないと思われる。メーカ側では(オーディオ機器をつくる技術者にとっては)、f特グラフをカタログに記載するのが、仕様を一番適切かつ簡明に表していることである。そのくらい電気技術者にとっては基本的なことであるが、オーディオ機器の(理系ではない)一般のユーザには、製品カタログを見て(読んで)理解するには「f特を理解している」、という高いハードルがあると筆者は思う。電気製品の性能(仕様)を理解するのは大変である。 理工系の電気専攻の学生は実験の授業では、セミログやログーログのグラフ用紙に測定値を書き込んで、周波数特性のグラフを作成し、考察を行い、実験レポートを提出する。実験は重要な授業で、家での事前の予習、実験後のデータ整理、レポート作成は時間がかかり、電気の学生の(授業を受ける以外の時間の)多くを使う勉強である。学生たちは周波数特性を洒落て「f特」と呼称する。警察が関係者内で隠語を話すように、電気専攻の学生内で使われる言葉の代表がf特である。

MS-DOS(えむえすどす)

(MicroSoft Disk Operating System) Microsoft(マイクロソフト)が開発したパソコン向けのOS。Windows以前の業界標準。 1970年代まではコンピュータの記憶装置はテープだったが、1980年代になるとフロッピーディスクなどのディスクがメディアの主流になった。MS-DOSは主にディスク管理を行うOSとして1980年代に発売され、DOS(ドス)は当時のパソコンの標準だった。

M2M(えむつーえむ)

(Machine to Machine) 機器同士が直接ネットワークで接続し、相互に情報交換をしたり、機械が自動的に機械を制御する仕組み。従来から人が介在しない機器同士の通信はあったが、センサが進歩してセンシング技術が向上し、携帯電話や無線モジュール、小電力無線(LPWA)などの通信技術の進歩もあり、機械が多くの情報を収集できるようになった。M2Mで集まった情報はIoT(Internet of Things、モノのインターネット)によってクラウドにあがり、ネットワークには膨大な情報が蓄積される(ビッグデータ)。ビッグデータの分析から新しい価値が生み出される。