計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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rms(あーるえむえす)

(root mean square) 日本語では実効値。交流の電気信号の大きさを表す指標の1つ。定義(計算式)は、「ある波形の瞬時値の二乗を、1周期間で平均した値の、平方根」。英語を翻訳すると「平方根(ルート)・平均・二乗」で、各英単語の頭の略記がrmsである。たとえば「Vrms」という表記は「電圧V(実効値)」(実効値電圧のV)という意味。RMSと表記されるときもある。 大きさが変化する正弦波などの交流の値を示すのに、基本的には平均値が使われる。デジタルマルチメータ(DMM)などの多くの電圧測定器は平均値を表示する。ただし、実際の交流信号は単一周波数の綺麗な波形ではなく、高調波などを含み歪んでいる。そういう交流信号の大きさを示す指標は平均値より実効値の方が適している(真の値に近い)。 「二乗平均平方根」という計算手法は、確率変数の散らばり具合を示す、統計学の数値として使われている。単一の周波数ではない(多くの周波数、つまり散らばった変数を含む)交流信号の大きさを示すのに、電気工学でこの計算手法を使っている。ディメンジョン(次元、単位)が元の値と同じになる点がミソである。 また、単純な平均値が和算と除算なのに対して、計算が積和演算であるためにプログラム(計算手法)の高速化が容易になるという利点もある。 統計学の手法の「二乗平均平方根(Root Mean Square)」を電気工学ではRMS(またはrms)と略記して、実効値(Root Mean Square value)ということばで呼んでいる。負荷に直流が流れたときに発生する熱量(電力、パワー)と、実効的に等価な交流の値、という意味で、「実効値」(直流と実際に同じ効果として、交流を規定した値)という熟語になった。抵抗に直流電圧E[V(ボルト)]を加えたときに消費される電力と同じ電力が、交流電圧でも消費されたとき、E(V)はこの交流の実効値電圧である。 英語では実効値はeffective valueである。rmsは実効値を示す記号といえる。 大文字でRMSと記述すると、RMSマウント(Royal Microscope Society mount):顕微鏡の対物レンズマウントの標準規格、RMS粒状度(Root Mean Square granularity):粒状性の評価の一種、RMS(Rakuten Merchant Server):楽天のECサイトの名称、など実効値以外にも複数ある。

RTI(あーるてぃーあい)

(Referred To Input)アンプのノイズ特性(雑音)を規定する時に、RTI(入力換算)とRTO(出力換算)がある。回路で使われる電子部品のオペアンプのノイズ特性は通常、RTIで表記される。計測器のシグナルコンディショナの仕様には、「入力換算雑音」と記載されていたり、ノイズ特性をRTIとRTOの両方で表記していたりする。

RTM(あーるてぃーえむ)

(Real Time Memory)日本アビオニクス株式会社の計測器では、連続的に測定したデータを内蔵メモリ又はPCMCIA記録媒体へ記録することのできる機能をRTMと表記している。他メーカも同機能をRTMと表記をしているとは限らないので、計測器の共通表記ではなく日本アビオニクスの用語といえる。

RTO(あーるてぃーおー)

(Referred To Output)アンプのノイズ特性(雑音)を規定する時に、RTO(出力換算)とRTI(入力換算)とがある。回路で使われる電子部品のオペアンプのノイズ特性は通常、RTIで表記される。計測器のシグナルコンディショナの仕様には、「入力換算雑音」と記載されていたり、ノイズ特性をRTIとRTOの両方で表記していたりする。まったく話は違うが、ローデ&シュワルツ(R&S)は2010年にベンチ・ラボユース(500MHz~2GHz)でオシロスコープに参入した。製品形名はRTX(XはA、C、O、Pなどのアルファベットで、3文字がそれぞれシリーズ名となる)。RTOシリーズは600MHz~6GHzをカバーするミドルクラスの主力機種である。RTOと聞くと、(計測器メーカのオシロ関係者を筆頭に)R&Sを連想する一群の人々が存在する。最新の計測用語解説としては「RTO:ローデ&シュワルツのGHz帯のオシロの形名」となる。シグナルコンデイショナを含むアンプなど、電気工学の用語解説としては「RTO:出力換算」。

rdg(りーでぃんぐ)

readingの略記。和訳すると「読み値」、「読み取り値」。計測器が表示する測定値のことを指すので「表示値」とも呼ばれる。デジタル表示された測定値のこと。この表記は確度の仕様で使われる。読み取り値に対する誤差を±X%rdg(Xは数字)と表記して、読み取り値のX%の誤差がある、と確度を規定する。詳しくは用語「確度」を参照。

RS(りーどすけーる)

(read scale) 測定値(読み取り値、指示値)に対して%で精度を規定するやり方をRS(リードスケール)精度と呼び、その略記。「読み取り値(read out)」とも呼ばれる。表記は「%RS」「%RD」「リーディングスケール」などもある。デジタル表示の測定器の確度を規定する際に使われている。「reading」や(その略記の)「rdg」という表記も計測器の仕様覧に良く使われる。 アナログ表示の計測器(指示計器)の確度規定ではフルスケール精度(FS精度)が採用されている。

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