計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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ボイスレコーダ(ぼいすれこーだ)

音声を記録する機器。いわゆるICレコーダのこと。録音という記録をする機器だが計測器ではない。計測器メーカではなく家電メーカが主につくっている。デジタルカメラやビデオなどの家電製品の範疇といえる。計測器レンタル会社は通常は品揃えしていない。

方形波(ほうけいは)

(square wave) 時間とともに大きさが変化する交流で、たとえばゼロと5V(ボルト)や、-5V(マイナス5ボルト)と+5Vなど、2つの値しかない波形。波の形が四角の方形になっていることから方形波や矩形波(くけいは)と呼ばれる(方形波も矩形波もsquare waveの日本語訳だが、使い分けは不明)。数学的な定義は前述のとおりだが、実際には大きさを変えるには有限の時間が必要で、瞬時に変化したように見えても、時間軸を拡大すればなだらかな曲線によって値は変化している。そのため、方形波が下から上の値の幅の、10%から90%に変化する時間を立ち上がり時間という。実際に方形波をつくろうとすると、オーバーシュートのような現象も起こる。立ち上がり時間が設計仕様を満足していないと、機器の安定動作が保証されないことがある。立ち上がり時間やオーバーシュートを検査するのに、アイパターンの確認がある。 単発の方形波で、そのシステムが扱っている時間変化(周波数)に比べて、上の値の時間が短い(信号が短時間に変化する)ものをパルス波と呼ぶ。方形波のデューティ比が小さいとパルス列になる。square wave(方形波、矩形波)とpulse wave(パルス波)の違いは明確な定義は難しい。 交流波形の種類で正弦波(サイン波)でない波形(非正弦波)の代表として方形波(矩形波)や三角波がある。正弦波を正確に出力するのがRFの測定器の代表である標準信号発生器だが、方形波や三角波はファンクションジェネレータや任意波形発生器でつくられる。正確なパルス波を高周波帯域まで出力できるのがパルス発生器(PG)である(PGには誤り率測定に特化したPPGもある)。これらはすべて信号発生器と呼ばれるが、用途やアプリケーションによって適切なモデルが選ばれる。計測器の品名に「方形波」と付くモデルはあまりみかけない。 「方形波:一般的な波形の形状の1つで、繰返す方形のパルスで構成される(テクトロニクス「オシロスコープのすべて」(2017年4月発行)より)。」

baud(ぼー)

データ通信で「1秒あたりの変調回数」のこと。ボーレート(bsudrate)とも呼ばれる。アナログの電話回線でモデムを使ってデータ通信していた時代は、ボーはbps(ビット/秒)と同じため、データ通信速度として表記されていた。現在のGbps(ギガビット)通信時代にはボーとbpsは必ずしも同じ値にはならない。

ポータブル(ぽーたぶる)

(portable)計測器の形状(用途)による分類に、ベンチトップ(据え置き型)か可搬型かがある。可搬型はハンドヘルド(片手で持てる、という意味)といわれることが多い。代表例はデジタルマルチメータ(DMM)で、ハンドヘルドは縦型で片手で持ち、もう一方の手で操作する。オシロスコープやスペクトラムアナライザのような波形表示部分がある測定器はベンチトップが主流だが、屋外の現場向きに、縦型で前面上部に表示部、下部に操作部があり、片手で持って使う薄型のハンドヘルド型の機種がある。スペクトラムアナライザは、形状による分類ではベンチトップとポータブルに分類される。ポータブルとは、持ち運べる、場所を移動できる、という意味で、ハンドヘルドも十分にポータブルなので、両社の違いは判然としない。屋外での使用を想定した可搬型のスペクトラムアナライザは、軽量・薄型だが、横長の薄型ディスプレイのような形状のモデルもあり、ポータブルと呼ばれることが多い。DMMを代表に、縦型の機種をハンドヘルドと呼んでいるが、ポータブルとの違いは明確に定義がない。オシロスコープはベンチトップでも軽量で、取っ手を片手で持ては十分持ち運びできる機種もあり、それらはポータブルといっても過言ではない。つまり、ポータブルとは明確な定義はないが、十分に軽量・小型な場合にベンチトップか、ハンドヘルドか、という分類とは別に使われている例があることばである。

ポート(ぽーと)

入力(または出力)端子のこと。例:4ポートタイプのネットワークアナライザ。

ボーレート(ぼーれーと)

(baudrate) ボー(baud)あるいはボーレートはデジタル伝送で「1秒あたりの変調回数」を示す。よんく(4900ボー)、くんぱち(9800ボー)、くんろく(19,600ボー)など、データ通信にモデムが使われていた時代は、1回の変調が1ビットに等しいことが多かった。そのため転送速度(通信速度、伝送速度)の単位であるbps(ビット/秒)と等しい値になるため、ボー(やボーレート)は転送速度として表現されていた。たとえばモデムテスタの信号速度はbpsで表記されるが、ボーという技術者も多かった。 ただし近年の高速データ通信で使われるPAM4などの変調方式は変調回数と1ビットが同じでないため、計測器の仕様はbpsでなくボーで表記されている例を見かける。たとえばキーサイト・テクノロジーの110G帯域の高速オシロUXRシリーズ(2018年発売)は、変調信号の通信速度を12Gbaud(ギガボー)というようにbpsではなくボーで表現している。

補機(ほき)

(auxiliary machine) 主機を稼動するために使われる機器のこと。自動車ではエンジンは主機でセルモータやラジエータは補機、発電施設では発電機やタービンは主機、ボイラやポンプなどは発電に直接関与しないので補機と総称される。周辺機器とほぼ同義である。 システムの主要な機能を担っている機器を主機と呼称(略称)し、主機を補う周辺機器を補機と呼称したのが語源と思われる。発電所などの機械設備で使われる専門用語である。auxiliary machineは日本語では「補助する機械」である。 主回路と補助回路 鉄道車両ではモータの制御をする主回路制御装置と、それに電源を供給するバッテリなどを、主回路という。それ以外は補助回路と呼ばれる。補助回路には、補助電源(モータ駆動以外の用途で使われる電源)、補助電源とつながる補助回路用バッテリ、照明、制御回路(ATSやブレーキなど)などである。 仕組みの根幹の装置(部位)を「主」(主機、主回路など)、主を補助する周辺機器を「補」(補機、補助回路など)という命名をしている。

ポリイミド(ぽりいみど)

(polyimide) 繰り返し単位にイミド結合を含む高分子の総称。電子回路で使われる絶縁材料に広く使用されている。

ボルト(ぼると)

(volt) 電圧、電位差、起電力などのの単位。表記は[V]。電気の最も基本の物理量の1つ。オームの法則は電圧と電流、抵抗の関係を示している。語源は、電池をつくったことで有名な18世紀、イタリアの物理学者、アレッサンドロ・ボルタに由来する。

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