計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
計測・測定に関連する用語全般が収録されており、初めて計測器を扱う方でも分かりやすく解説しています。
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JEMIMA(じぇみま)

(Japan Electric Measuring Instruments Manufacturers' Association)正式名称は「一般社団法人日本電気計測器工業会」だが、業界では略称であるJEMIMAが通称として良く使われている(正式名称は長いので言いにくい)。電気計測器業界を代表する唯一の法人団体として、国内のほとんどの計測器メーカが会員になっている。海外メーカとしては株式会社テクトロニクス&フルークは正会員だが、キーサイト・テクノロジーやローデ・シュワルツは賛助会員。輝度計のトップベンダーであるコニカミノルタは賛助会員だが、同業のトプコンテクノハウスは会員ではない。計測器をレンタルしている3社(オリックス・レンテック、SMFLレンタル、横河レンタ・リース)や、アナログ・デバイセズ、スタック電子といった部品メーカも賛助会員(2022年1月現在)。製品部会は、会員が取り扱う製品品目のうち7品目に関する委員会で構成されている(7つの委員会:指示計器、電力量計、電子測定器、温度計測、環境計測、放射線計測、産業計測機器・システム)。つまり、電気計測器メーカ以外に、指示計器(工場などにあるメータ類。制御、計装、IA、FAなどの分野の製品群である)や電力量計(家の入口に設置されている電力量を計測しているメータ、最近で言うとスマートメータ)のメーカも会員である。三菱電機や富士電機、ABB(スイスの重電メーカ)も会員になっている。JEMIMAは電気計測器に関する調査研究、普及啓発活動をしているが、規格策定や標準化などの業務はしていない。毎年秋に計測器メーカが出展する「計測展」を開催してきた(東京と大阪で1年おきに開催)。2017年の東京、2019年の東京、2022年の東京、の展示会を取材した記事と取材先は以下(2020年、2021年は新型コロナウイルス感染により中止)。

自技会(じぎかい)

公益社団法人 自動車技術会の略称。英語名Society of Automotive Engineers of Japan, Inc.から、英略称はJSAE(ジェー・エスー・エー・イー)。 1947年設立。自動車に係わる研究者、技術者、学生の会員約47,000名、企業会員約700社から構成される。工学系ではわが国最大の学術団体。自動車車体メーカ(OEM)出身者が歴代の会長を務め、現在の第31代会長はトヨタ自動車出身である。 毎年5月頃に開催される、自動車の技術展である「人とくるまのテクノロジー展」を主宰。車載ネットワークのCXPIは自技会が策定し、国際標準規格になった、日本発の通信プロトコルである。 自技会が運営するAEG(自動車技術者のための情報サイトAutomotive Engineers’Guide)は、会員各社の製品や自動車業界のイベントなどの情報を満載している(実際の運営は株式会社大成社が行っている)。

ZigBee(じぐびー)

家電向けの短距離無線通信規格の一つ。Bluetoothと同種の技術で、Bluetoothよりも低速で伝送距離も短いが、代わりに省電力で低コストという利点がある。

自社イベント(じしゃいべんと)

(in-house event、solo exhibition、private show) 企業が展示会に参加するのではなく、自社だけで開催するイベント。東京駅などの利便性の良い場所の貸しホール(スペース)を借りて行うことが多い。毎年定期開催する計測器メーカが増えた。たとえば、海外メーカでは Keysight World 、テクトロニクス・イノベーション・フォーラムがあり、国産メーカではリーダー電子やアストロデザインが開催している。 出展型の展示会との違いは、自社だけで行う個展(自社展)という点である。目的は、顧客情報の収集、商談案件の獲得、業界情報の入手、他社との交流など出展型展示会と同じだが、不特定多数の人が来ることはなく、(新規ではなく)付き合いのあるお客さまに対して行うイベント(プライベートショー)。一般の展示会とは違い、来場者は自社のイベントに長時間参加するため、講演などのスケジュールが事前に公開され、参加者は聴講するセッションを予約するのが普通である。講演した内容に沿った製品展示があり、展示会場はテーマごとにコーナ分けされ、顧客は興味のある製品について説明を聞く。 従来、総合的な計測器の出展は計測展(現IIFES、アイアイフェス)だったが、前述の2社など、外資メーカを筆頭に参加社が変わった。大手計測器メーカは自社イベント(プライベートショー)を開催するケースが増えた。小野測器は毎年5月に横浜で開催される「人とくるまのテクノロジー展」に合わせて、隣接するホテルでプライベートショーを開催した(コロナ禍で2020年から中止)。日置電機、横河電機、共和電業などは会社設立○○周年記念の自社イベント(プライベートショー)を開催したことがある。

JIS(じす)

(Japanese Industrial Standards) 正式名称は「日本産業規格」。日本の国家標準の1種。JIS規格とも呼ばれる。国際規格であるISOやIECに準して規定されている。国内で流通・販売される多くの機器に、製品がJISへの適合性の認証を受けた証であるJISマークが付けられている。 JISの番号で、部門記号Cは「電子機器及び電気機械」だが、Z(その他)の「JIS Z 8103」には校正など、計測器や測定に関する用語の規格がある。 1949年の制定以来「日本工業規格」と呼ばれてきたが、法改正に伴い2019年7月1日より「日本産業規格」に改称された。

CISPR(しすぷる)

フランス語のComite international Special des Perturbations Radioelectriquesの略記。英語ではInternational Special Committee on Radio Interference。日本語では「国際無線障害特別委員会」。EMI(エミッション)の分野でCISPR規格があり、それに準拠した計測器がノイズ研究所などにある。総務省・電波利用ホームページでは次のように説明されている。「CISPR:無線障害の原因となる各種機器からの不要電波(妨害波)に関し、その許容値と測定法を国際的に合意することによって国際貿易を促進することを目的として1934年に設立されたIEC(国際電気標準会議)の特別委員会。ITU-R(国際電気通信連合無線通信部門)やICAO(国際民間航空機関)の要請に応じて無線妨害に関する特別研究を引き受けるなど、他の国際機関との密接な協力体制がとられている。」

自動走行ビジネス検討会(じどうそうこうびじねすけんとうかい)

自動車の自動走行のビジネス化を産学官のオールジャパン体制で推進するために、国土交通省自動車局長、経済産業省製造産業局長の主催で、自動車メーカ、サプライヤー、有識者により2015年2月に設置された。(経済産業省HPより)

車載Ethernet(しゃさいいーさねっと)

(automotive ethernet) 今後の車載ネットワークのプロトコルとして期待される高速通信の規格。最大1Mビット/秒のCANに対して、車載Ethernetの規格100Base-T1では100Mビット/秒でのデータ伝送が行われる。PCなどで普及している100Base-TXとは各種仕様が異なる。日産自動車が2019年9月に発売した新型セダン「スカイライン」では、車載Ethernetを採用したことが明らかになっている。 車載Ethernetの機器に特化して開発しているのはドイツのTechnica Engineering(T社)である。競合はCANアナライザで有名なVECTOR(V社、ベクター、本社:ドイツ)とIntrepid Control Systems(I社、イントリピッド・コントロール・システムズ、本社:米国)。V社、I社はCANやFLEXRAY(フレックスレイ)などもやっていて車載Ethernet専業ではない。V社は早くから車載Ethernet製品を始めたが、T社はもっと早くてパイオニアである。I社製品は何でもできるというコンセプトでT社のメディア・コンバータ、ネットワーク・タップ、スイッチが合わさったような製品。2社とも最終的にできることは同じだが、T社の方が老舗なので技術的に1歩先行している。 車載Ethernet製品のシェアはV社がNo.1と推定(2022年現在)。Canalyzerのブランド力は強い。CANユーザはV社ユーザで、原則V社を購入する。CANと車載Ethernetは違う規格だが用途が似ている。CANは1Mbpsで、これが足りないから高速にするために100Mの車載Ethernetが導入されようとしている。ユーザはECUを担当している部署でCANユーザである。 イーサネットの世界では負荷試験が必須で、自動車Tier1(ティアワン)は必ずテスト装置を設備している。車載Ethernetも同じ。いまではSpirent(スパイレント)社のTestCenter TestCenter(テストセンタ)が高シェア。IP負荷試験装置で一世を風靡したスパイレントは健在で、同社のネットワークパフォーマンステスターは今でも健在である。 参考用語:BroadR-Reach、負荷試験機 参考記事: 車載ネットワークの歴史と規格概要~CANからLIN、FlexRay、CAN FDまで 自動車ECUのインタフェース~スイッチ信号から無線通信まで多岐にわたる技術を適用 参考記事(会員専用): 【展示会レポート】人とくるまのテクノロジー展 2022 横浜 ・・ガイロジック株式会社が取り扱っているTechnica Engineering社の車載Ethernet製品を取材。

JASIS(じゃしす)

(Japan Analytical & Scientific Instruments Show) 科学分析機器の専門展示会。2012年に第50回 分析展(主催:日本分析機器工業会)と第35回 科学機器展(主催:日本科学機器協会)が合同してJASISとなった。毎年9月に幕張メッセで開催している。展示会のサブタイトルは「最先端科学・分析システム & ソリューション展」(2019年~2023年)。科学の進歩を支える分析機器、科学機器メーカが一堂に会するアジア最大級の展示会。ほかに科学分析機の展示会ではnanotechがある。 海外メーカの出展も多く、ダナハーはグループ企業(ベックマン・コールター株式会社など)が集まり、大きな展示スペースをとっている(2019年)。ダナハー傘下には、吸光光度計などで水質測定の世界的な大手、米国のHACH(ハック)社がある。同社は、ポータブル水質計の国産トップブランドである東亜ディーケーケー株式会社に2006年に資本参加し、筆頭株主になっている。東亜ディーケーケーは、自社を総合計測器メーカと位置づけ、IIFES(アイアイフェス、旧計測展)の常連出展社である(JASISには出展していない)。

JASPAR(じゃすぱー)

(Japan Automotive Software Platform and Architecture)2004年にCANの代替規格としてFlexRayのコストダウンを観点にした規格の策定を主な目的として、自動車メーカやサプライヤーが参加して設立された組織。

10/100Mbps LAN(じゅうひゃくめがびーぴーえすらん)

Ethernet(イーサネット、10Mbps、10BASE-T/2/5 ) と Fast Ethernet(100Mbps)のLANインタフェースはほとんどのパソコンで標準となった。企業では従業員ひとりパソコン1台が普通になり、社内メールは10Mbpsで送受信されている。1990年頃には、企業内のPCは基幹システム用の操作(入出力)端末として設備されていたが、2000年代には、OAPC(オーエー用のパソコン)が従業員の1人に1台つつ配備され、社員はパソコンの画面に一日中向かって、メールを見たり電子データで資料を作成したりするようになった。2020年になると(新型コロナウイルスの流行による外出、リアルな面談の自粛によって)オンラインのビデオ会議が普及し、従業員は家で勤務(テレワーク)しながら、PC画面に向かいオンライン会議するようになった。マイクロソフトのteamsやZoomなどの会議ツールが活用されている。

シリアルATA(しりあるえーてぃーえー)

Serial Advanced Technology Attachment の略 (読み方:しりあるえーてぃーえー、しりあるあーた)。パソコンとハードディスクなどの記憶装置を接続するIDE(ATA)規格の拡張仕様の一つ。パラレルからシリアルになり高速転送(1.5Gbps)が可能になった。2005年から普及が始まり、パソコン以外での家電への応用が実用化されている。

シリアル通信(しりあるつうしん)

(serial communication) データを送受信するための伝送路(信号線)を1本(または2本。TxとRx)使用して、データを1ビットずつ送受信する通信方式。少ない信号線で接続するため、構造がパラレル通信より簡易で、線材や装置のコストが抑えられる点がメリット。規格の代表例はRS-232C、RS-422A、RS-485などのEIA(Electronic Industries Association:米国電子工業会)が策定した通信規格がある。 現在のシリアル通信には低速のI2C(アイスクウェアシー)から、LVDS、PCI Express、USB、Ethernet(イーサネット)、HDMIなどの高速シリアル通信まで多くの規格がある。技術の進歩によって伝送速度が速くなり、複数本の信号線(パラレル通信)でなく1本の通信線でも十分に高速な伝送が可能になったことが背景にある。パラレル通信方式は複数本の通信線が必要なので高価だが、昔はそうしないとデータをたくさん送ることができなかった。伝送速度を速くするより、通信線を複数本にすることで、全体としての伝送速度を速くしていた。 CPUなどのデータバスはパラレル通信だが、2つのバスをつなぐとき、パラレルからシリアルに変換して高速シリアル通信して、受信側でシリアルからパラレルに戻す、SerDes(サーデス)やシリアライザと呼ぶ手法がある。このようなインタフェース変換の手法が使えるのも、シリアル通信が高速にできるようになったためである。 serialは「連続」、「一続き」、「順次」という意味。

SCSI(すかじー)

Small Computer System Interface の頭の文字をとった言葉。パソコン本体と周辺機器の接続方法の取り決めのことで、ANSI(アメリカ規格協会、または米国国家規格協会、アンシーと呼称)によって規格化されている。HDDやCD-ROMなどとPCの通信インタフェースの規格として1986年~1992年にいくつかの名称の規格が制定されている。 計測器情報:SCSIが品名につく製品の例

3GPP(すりーじーぴーぴー)

(3rd Generation Partnership Project ) 第3世代(3G)移動体通信システムの標準化プロジェクト。また、同プロジェクトによる移動体通信システムの標準規格。3Gが運用開始されてからは、移動通信関連の標準化団体として世界統一規格を策定している。2022年には5Gのリリース17で、RedCapなどのセルラーIoT規格が策定されている。

3U(すりーゆー)

EIA(Electronic Industries Allianceアメリカ電子工業会)が規格化した、機器をマウントするためのラックは、幅が19inch、高さが約44mm。高さの単位を「ユニット」と呼び、すべての機器の高さはこの整数倍に決められ、1U、2U、3U、と呼ばれる。

製品評価技術基盤機構(せいひんひょうかぎじゅつきばんきこう)

(nite)正式名称は「独立行政法人 製品評価技術基盤機構」。National Institute of Technology and Evaluationを略してnite(ナイト)と呼称される。略称のniteやナイトで呼ばれることが多い。経済産業省所管の独立行政法人。電気機器が漏電などで発火する、niteが行う評価業務(実験映像)がテレビで良く放映されている。ACコンセントに埃がたまり発火したり、コンロで熱したフライパンの油が高熱で燃え上がったりする映像がある。事業としては、国際評価技術、バイオテクノロジー、化学物質管理、適合性認定、製品安全が紹介されている。

CES(せす)

(Consumer Electronics Show) 毎年米国で開催される、世界最大のデジタル関連の展示会。CES2023は米国ネバダ州ラスベガス市で1月5日~8日(現地時間)に開催された。読み方は「シーイーエス」もある。日本の展示会に同じものはないが、あえていうとCEATEC(シーテック、旧エレクトロニクスショー)であろうか(日本のメデイア、日刊工業新聞などが両者を比べて論評している)。

0-10mV(ぜろじゅうみりぼると)

計測器のアナログ出力の方式の1つ。測定値を直流の0~10mVの範囲で出力する。計測器や計装機器は4-20mAが多い。アジアで唯一の日射計のメーカである英弘精機の製品(MS-80など)は0-10mV方式である。接続ケーブルも出力端は圧着端子(丸端子や棒端子)である。日射計の出力を受ける器機に都合が良い方式が0-10mVであると考えられる。

センサエキスポジャパン(せんさえきすぽじゃぱん)

(sensor expo japan) 毎年秋に開催される、センサの専門展示会。センサとその応用機器が出展される。 展示会のホームページには次のようにある。名称:SENSOR EXPO JAPAN(センサエキスポジャパン)。開催趣旨:「センシング技術」と「見える化」をテーマとしたビジネス創出のための、人・技術・情報が一同に会する展示会を目指し、社会発展と各産業の課題解決を目的とする、次世代につながる「DX時代」の実現に貢献する。主催:産経新聞社。 計測・計量・試験・検査の展示会と併設。西暦で奇数年は測定計測展とTEST(総合試験機器展)が併設。偶数年はINTERMEASURE(インターメジャー)、総合検査機器展(非破壊検査機器の展示会)が併設。センサは様々な機器に使われるため、試験や検査の展示会が併設されている。