計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
計測・測定に関連する用語全般が収録されており、初めて計測器を扱う方でも分かりやすく解説しています。
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MMA(えむえむえー)

(Microwave Materials and Applications) マイクロ波の材料と応用に関する国際会議・学会。誘電体、磁性体などの最先端材料の開発や、通信・防衛などへの応用を議論する場として2000年から世界各地で開催。 誘電率測定器(ファブリペロー共振器など)の世界有数のメーカであるQWEDはHPに、2025 年 9 月 16 日~19 日、フランス(バイエ・ド・サン・ブリユー、トテム・ド・リノベーション)で開催された、「第13回マイクロ波材料とその応用に関する会議(MMA)」について掲載している。

MWE(えむだぶりゅいー)

(Microwave Workshop&Exhibition) 電子情報通信学会 APMC国内委員会が主催する、マイクロ波技術の学術、産業、教育に関する国内最大級のイベント。MWEと略記されることが多い。パシフィコ横浜の展示ホール/アネックスホールで開催され、マイクロウェーブワークショップ(マイクロ波工学の初学者を対象にした基礎・入門講座、一流研究者が先端技術の発表を行う特別セッションなど)とマイクロウェーブ展 (Microwave Exhibition)で構成される。 展示会には主要なRFの計測器メーカが出展する(キーサイト・テクノロジー、ローデ・シュワルツ、アンリツ、森田テックなど)。計測器としてはスペクトラムアナライザ、デジタル信号発生器、ネットワークアナライザ、RFパワーメータなどが出展する。無線給電や5G、6Gなどの最新の無線通信方式も技術展示される。TechEyesOnlineはサイトを開設した2017年と翌年2018年にマイクロウェーブ展を取材している。 MWEのHPによると、古くは1990年に池袋サンシャインシティで開催した記録がある。コロナ禍で2020年~2022年はオンライン開催(リアルな展示会などは中止)となった。 電子情報通信学会(IEICE)は毎年3月に総会(発表、講演会)である「総合大会」を、大学で開催する。大学は毎年異なり、2025年3月は東京都世田谷区の東京都市大学で行われた。総合大会には展示会が併設されIEICE EXPOと呼ばれている。マイクロウェーブ展に参加している企業の内、10~20社程度が出展している。IEICE EXPOは「大学で開催されるマイクロウェーブ展のミニ版」といえる。大学で計測器などを展示してもほとんど見学者はいないが、大学の先生方との長年のお付き合いで各社は出展していると推測される。 2025年の展示ブースの例 キーサイト・テクノロジー、(株)テクノプローブ、ローデ・シュワルツ、エム・アール・エフ(株)、コーンズテクノロジー(株),マイクロウェーブ ファクトリー(株)、Siglent Technologies(シグレント)

MPEG(えむぺぐ)

Moving Picture Experts Group の略。映像データの圧縮方式の一つ。

MIMO(まいも)

( multiple-input and multiple-output)複数のアンテナを送信機と受信機の両方に使い、通信品質を向上させる技術。

MIDI(みでぃ)

(Musical Instruments Digital Interface) 1981年につくられた電子楽器同士を接続するための世界共通規格。YAMAHA(ヤマハ)、KAWAI(カワイ)、Roland(ローランド)、KOLG(コルグ)の日本メーカ4社(※)と米国メーカ2社(計6社)の合意で策定された。現在ではこの規格名はあまり聞かないが、MIDI書式のファイルやMIDIシーケンサは現在も使われている。現在の電子楽器のインタフェースの基礎になっている規格。 計測器で良く出てくる似た名前の規格にMIPI(Mobile Industry Processor Interface、ミピー)がある。こちらはカメラやディスプレイなどのモバイル機器とそれにつながる機器に採用されている。最近のオシロスコープはシリアル通信の解析機能(オプションソフトウェア)が充実していて、MIPIに対応しているモデルもある。 (※)いずれもミュージシャンなら知っている楽器の世界的なメーカ。ヤマハ株式会社(1887年に山葉氏が創業)、株式会社河合楽器製作所(1927年、河合氏が創設)はピアノを代表とする楽器メーカ。ローランド株式会社(1972年設立)は世界中の音楽家が愛用する電子楽器メーカ。1980年発売のリズムマシンTR-808はラップミュージックをつくったといわれ、生産終了している現在でも、世界中の音楽家が愛用している(日本では通称「やおや」と呼ばれ、2023年にはNHKの音楽番組で著名な音楽家が取り上げている)。株式会社コルグ(1963年創業)はシンセサイザー、チューナー、DJ/ダンス関連製品、エフェクターなど、演奏をするミュージシャンが使う電子機器を幅広くラインアップしている。楽器メーカは世界に知れた日本メーカが複数ある。ヤマハ、カワイ、ローランドの3社が静岡県浜松市に本社があるので、浜松は楽器の町である。

MIPI(みぴー)

(Mobile Industry Processor Interface) モバイルデバイス(やモバイル機器)向けのインタフェース規格。カメラやディスプレイに採用されている。日本語に訳すと「モバイル業界のプロセッサ(MPU)のインタフェース」。つまり、「モバイル機器に内蔵されるプロセッサのインタフェースを規定した規格」である。具体的には「モバイル機器内部のMPU(SoCなど)とカメラ、またはMPUとディスプレイ間の画像伝送の規格」である。当初は「モバイルと画像」が範疇だったが、2020年に車載を意識したA-PHY(後述)を発表したことで家電・コンピュータ製品の範疇を越えて自動車も含む規格になった。モバイル機器向けに策定して普及した画像伝送用のMIPI規格が、需要が高まった車載カメラの高画質画像伝送に応用したと考えられる。対象はモバイル機器ではなくなったが、画像というキーワードは継続している。ただしMIPIの語源であるモバイルには限定されなくなった。 Intel(インテル)、Motorola(モトローラ)、Nokia(ノキア)、Samsung(サムスン)、TI(テキサス・インスツルメンツ)、ST(STマイクロエレクトロニクス)などのモバイル業界のリーディングカンパニーによって2003年にMIPI Allianceが設立され、2008年に規格が策定された。規格化によって設計を簡素化し、普及を促進することを目的にしている。USBやLVDS(エルブィディーエス)、SATA(サタ)などの、他の高速なシリアル通信の規格に比べて知名度は低い(機器内部のデータ転送規格のためと思われる)。 通信方式は平衡(差動)。物理層(レイヤ1)に複数の規格があり、PHY(ファイ)シリーズと呼ばれている。規格名称はM-PHY(エムファイ、最大6Gbps/1レーン)、D-PHY(ディーファイ、発表時は最大1.0Gbpsを9.0Gbps/1レーンに拡張)などがある。PHYはphysical layer(物理層)の略記で、頭のアルファベット1文字で種類を区分。当初はアルファベットの後の方が高性能な規格になっていた。シリアルI/Fの1種だが、HDMIやDisplayPortと同類の映像規格ともいえる。読み方は「ミッピー」と表記している例をみかけるが、会話では「ミピー」と発音されている(聞こえる)。 MIPI用の計測器としてはバスアナライザなどのプロトコルアナライザがあるが、オシロスコープのオプションで解析ソフトウェアがあるモデルもある。キーサイト・テクノロジーは2010年頃にはロジックアナライザでMIPI信号の解析をしていたので、広義にはロジックアナライザの用語でもある。 2024年現在は以下の4つの物理層の規格がある。 ・M-PHY:高性能カメラやメモリ、チップ間アプリケーションの、性能重視の双方向パケット通信やネットワークで使われる。 ・D-PHY:カメラやディスプレイ側に適用され、低速の単方向ストリーミングに使われる(2008年当初はそうだったが、後にアップグレードしている、後述のC-PHYを参照)。 ・C-PHY:D-PHYと同様にカメラやディスプレイ側に適用されるが、クロック方式や送信振幅がD-PHYと異なる。D-PHYは当初の1Gbpsから4.5Gbpsにアップグレードされ(Ver2.0)、C-PHYと似た仕様になっていて、用途の使い分けがはっきりしない。2024年現在、イメージセンサ(CMOS)のトップベンダであるSONYが両方を採用しているため、C-PHYとD-PHYが併存している。 ・A-PHY(エーファイ):ADAS(エーダス、先進運転支援システム)やADS(自動運転システム)、カーナビ、カメラなど、幅広い自動車アプリケーションへの適用が期待される規格(範囲は車載には限らない)。高速単方向データや埋め込み双方向制御データなど、電力供給を1本のケーブルで提供できる。他のMIPI規格に比べて最近(2020年9月)、規格ができた。MIPIはA-PHYによって、モバイルではなく自動車に用途が広がった。スマートフォン搭載カメラの高解像度要求に応えてきたMIPIは、高解像度対応センサの種類が豊富である。近年、モバイル用途以外の組込みカメラシステムでも高解像度化要求が高まってきたことで、MIPIは車載を1番の用途としてA-PHYを策定した。ただし車載の映像I/FにはGMSLやGVIFなど先行する規格があり、A-PHYがどれだけ普及するかは未知数である。 MIPIは2008年にD-PHY(最高伝送速度1Gbps)を、2011年にM-PHY(6Gbps)を発表したが、デバイスの進歩にD-PHYの性能が劣るようになり、2014年にC-PHY(6Gbps)を発表する。しかしD-PHYもアップグレードされ、2021年にはD-PHY ver3.0(9Gbps)になった。当初の規格名の命名法則はD、Mとアルファベットが後になるほど高性能だったが、A-PHYが発表されで今後の新規格名がどうなるのかわからなくなった。実はCやDのアルファベットは性能順ではなくCamera、Displryの略という説もある。それが命名法則とすればAはAutomotiveかもしれない(Mは不明)。 余談だが、モデル番号の命名法則の例を述べる。小さな数字ほど性能が高く、大きな数字の製品から発売開始したのがNECのコンピュータである。PC9800シリーズは1980年代から国内トップシェアだったパソコン(Windows以前のMS-DOS時代まで)だが、1990年頃にはEWS4800シリーズ(エンジニアリング・ワークステーション)が発売される。また1990年代にExpressサーバ5800シリ―ズ(PCサーバ)が発売される。PC、サーバ、ワークステーションの順番に高性能で、名称の番号は9800、5800、4800と小さな数字になっている。性能(コンピュータ製品の中での位置づけ、ポートフォリオ)と通称の数字の順番(大きさ)に法則性があり、統一感のある美しい発番である。PC9800とEWS4800の後にExpress5800が発売されたときに、メーカ側から何の説明を受けなくても「Expressサーバ5800はPCよりも高性能だがワークステーションほどの性能は無い」、というポートフォリオがその番号から瞬時に理解できる。筆者はこのような発番体系を美しいと感じる(優秀な形名の命名例として【コラム】計測器の形名・・・第4回 通信計測器Part1で安藤電気を紹介)。 MIPI PHY規格の命名法則をご存じの方はご教授ください。

MIL(みる)

(united states military standard) 米国 国防総省(ペンタゴン)が定める軍事規格(military standard)にMIL規格がある。軍事装備品、部品、システムなどの設計、製造、試験、運用に関する標準規格で、MIL-SPEC(ミルスペック)やMIL-STD(ミルスタンダード)とも呼ばれる。過酷な環境での耐久性(耐水性、防塵性など)を示す品質基準のため、一般の工業製品や家電品にも適用されている。恒温槽などの環境試験器の仕様にも「MIL対応」がある(つまり、計測器に使われる規格といえる)。MIL-STD-810は温度、湿度、高度、振動、衝撃、耐水などを実験室で試験する内容を規定している。MILはMilitary(軍事、軍隊、戦争)の略である。

MECHATROLINK(めかとろりんく)

1990年代後半に安川電機が開発し、2000年代に普及したオープンな産業用ネットワーク(フィールドバス)。規格はMECHATROLINK-II、-III、-4と進化している。FA(工場の自動化)分野でPLC(コントローラ)とサーボアンプ、IO(入出力機器)などを接続する高速・高精度な通信規格。通信の同期性や定周期性、信頼性が特長。安川電機は産業用ロボット、サーボモータ(精密モータ)、インバータ(周波数変換器)などのメカトロニクス製品で世界上位に入る電気機器メーカ(本社は福岡県北九州市)。三菱電機がCC-Linkをつくったように、同社も自社の主力製品であるモータの制御に使うための通信規格としてMECHATROLINKをつくったといえる。工作機械や半導体製造装置、ロボットなどでサーボドライブを高速・精密に制御する、モーション制御に導入されている。 MECHATROLINK は1990年代後半に、安川電機内でサーボアンプの接続技術として開発された。2003年にMMC(MECHATROLINK MEMBERS CLUB、現MMA : MECHATROLINK MEMBERS ASSOCIATION)が発足し、仕様をオープン化。会員制により安川電機以外の機器とも互換性が広がる。2005年にMECHATROLINK-IIを発表し、2007年にSEMI規格E54.19(センサ / アクチュエータのネットワーク)に認定され、半導体・液晶製造装置での採用が増加。2000年代後半には産業用イーサネットのMECHATROLINK-IIIができ、Ethernetベースの技術によって長距離・大規模な通信システムになる。2010年代に中国の国家標準化に認定され、2017年に次世代規格のMECHATROLINK-4を発表。 MECHATROLINKはRS-485ベースで、1本のケーブルで多数の機器を接続し、低コストでシステム構成が柔軟。MECHATROLINK-Ⅱは通信速度10Mbps、最大接続ノード30。-IIIはイーサネットベースで、100Mbps、最大62ノード接続、カスケード接続やスター配線に対応。-4は伝送効率と制御性能(同期軸数・周期)が向上している。 安川電機の技術者だった森徹郎氏は、機械装置が電子制御される世界を想像し、機械装置(mechanism)と電子工学(electronics)からメカトロニクス(mechatronics)なる和製英語を1969年につくった。いまではメカトロニクスは一般の日本語になり、略して「メカトロ」とも呼ばれる。MECHATROLINKはmechatro(メカトロ)とlink(リンク)の合体である。 各種のフィールドバスが展示されるIIFES 2025の展示ブース

MOST通信(もすとつうしん)

(Media Oriented System Transport) 光ファイバでオーディオ、ビデオ、制御データを転送するためのシリアル通信の規格。自動車の車内のマルチメディア系で採用されている。150MbpsのMOST150はEthernetとの共存が可能で、MOST150からEthernetへ接続することができる。 BMW、アウディ、ポルシェなど16社以上の自動車メーカと、70社以上の部品サプライヤが加盟する「MOST Cooperation」が規格化・標準化を進めていて、50を超える車種に採用された(2008年2月現在)といわれる。2017年には大手メディアがMOSTを「世界中で利用が広がっている高帯域車載マルチメディアネットワークの業界標準」と報じている。 ケーブルは、POF(Plastic Optical Fiber、プラスチック光ファイバ)と銅線のツイストペアケーブル(UTP:Unshielded Twisted Pair)を使用する。

Modbus(もどばす)

米Modicon社が1979年に開発したPLC向けシリアル通信のプロトコル。仕様が公開されていて、多くの産業用機器で採用されている。計装用の通信インタフェースといえる。Modbusは通信プロトコルだけを定義し物理層(通信媒体、レイヤ1)は規定していない。そのため物理層はRS-232/485が使われていることが多い。イーサネットなどのネットワークにModbus Protocolが載っていることもある。PLC用ということは工場やプラントの生産現場で使われるバス(通信路、信号線)である。 「Modicon社が開発したbus」から命名した名称と思われる。

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