計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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ファームウェア(ふぁーむうえあ)

(firmware) 一般にハードウェアとソフトウェアを比較すると、ハードウェアは(ソフトウェアに比べて)処理が速いが変更はしずらく、ソフトウェアはハードウェアほど速くないが変更が容易である。設計時に、ある機能をどう作りこむか(ハードウェアとソフトウェアのどちらで実現するか)ということは両者の長短を勘案して決定される。本来ハードウェアで実現するような機能をソフトウェアでつくりこんでいるものをファームウェアと呼ぶ。 電気機器の設計部門の技術者に「担当は何ですか?」と聞いて「ファームです」と答えたら、この技術者はソフトウェアの開発をしているのでICE(マイコン開発支援装置)を使う可能性があるが、ハードウェアにも関係しているのでオシロスコープやプロトコルアナライザのようなハードウェア設計者が使う測定器も使う可能性がある。技術者はファームウェアを略して、ファームと呼称している。 株式会社Sohwa&Sophia Technologiesの用語集では次のように解説している。「ファームウェア:ハードウェアの基本的な制御を行うために機器に組み込まれたソフトウェア。機器に固定的に搭載されほとんど変更されないことから、ハードウェアとソフトウェアの中間的な存在としてファームウェアと呼ばれている。機器に内蔵されたROMやフラッシュに記憶されている。パソコンのBIOSもファームウェアの一種である。機能の追加や不具合の修正のため、後から変更できるようになっているものもある。」

フェッチ(ふぇっち)

(fetch)CPUがメモリにアクセスして、命令コードやデータを取り出してくる動作のこと。CPUの命令実行で最初に行われる動作で「命令の読出し」。fechは「取ってくる」、「連れてくる」という意味。参考記事:「車載マイクロコンピュータの基礎~車載システムを支える頭脳」フェッチから始まるCPUの基本動作についての解説がある。

フルICE(ふるあいす)

(full ICE)オンチップエミュレータではないICE(In Circuit Emulator)のこと。別名:フルエミュレータ。ターゲットのプロセッサ(CPU)が実装される箇所からケーブルでICEに回路を引き込み(In Circuit)、ICEに実装したCPUと、メモリに格納したソフトウェアで、ターゲットのハードウェアを含めて動作が正常かを確認(Emulation)する。多くの機能があるのでフルの機能があるICE。その後JTAG(ジェイタグ)など、CPUの多くが内部にデバッグ機能を搭載するようになり、これを利用した簡易(フル機能ではない)ICE(JTAG ICEなど)をオンチップエミュレータと呼んだ。ターゲットにCPUを実装した状態(On Chip)でデバッグを行う。そして従来ICEはフルICEと呼ばれるようになった(オンチップエミュレータの出現まではICEはすべてフルICEなのでこの言葉は無かった)。初めてのCPUを採用時にはオンチップエミュレータでは機能不足で、フルICEが使われることも多いが、現在は主要なICEメーカはフルICEを作っていない(ICEの主流はオンチップエミュレータ)。ICEのトップベンダーだったソフィアシステムズ(現Sohwa&Sophia Technologies)の用語集には以下の説明がある。フルICEとは、一般的にエミュレーションメモリリアルタイムトレース機能がサポートされている高機能インサーキットエミュレータを言う。そもそもICEはフルICEを指す。ICEはCPUベンダーから供給されるICE専用エバチップを利用するものや実CPUの機能を使ったタイプがある。フルICEは、ユーザボード上のCPUを外してその代わりにプローブ(CPUが内蔵されたもの)を挿して実CPUが動作しているエミュレート環境を作り、それによりCPUのリアルタイムなエミュレートが可能となる。外部メモリ(ROM、RAM等)を代替するエミュレーションメモリ機能があり、プログラムのダウンロード変更等が容易にできる。特に外部バス情報をリアルタイムに検証するリアルタイムトレース機能は、プログラムデバッグに欠かせないもので、探すのが難しいバグを瞬時に発見することも可能で、フルICEの最も大きな長所と言える。開発初期段階の周辺デバイスとのインタフェースの整合性を調べたり、デバイスドライバー作成時の不具合発見などに有効。「フル・インサーキットエミュレータ(full In Circuit Emulator)」という呼び方もされる。

フルエミュレータ(ふるえみゅれーた)

ICEの1種で、フルの機能があるエミュレータというネーミング。簡易デバッグインターフェースであるJTAGなどのオンチップデバッグ機能が1990年代にマイクロプロセッサ(MPU/CPU)に標準化され、2000年代以降はその機能を使ったオンチップエミュレータがICEの主流になった。そのため、オンチップエミュレータではない、それ以前のICEを(機能が限定されず)フルの機能があるICEとして、フルエミュレータやフルICEと呼ぶようになった。つまり、元々ICEはフルエミュレータだったが、オンチップエミュレータの出現によって、2000年頃からフルエミュレータという言葉が誕生した。

PROICE(ぷろあいす)

1990年代にあったICEメーカ岩崎技研のICE製品の名称。

プロセッサ(ぷろせっさ)

(processor)マイクロプロセッサ(microprocessor)のことを略してプロセッサと呼ぶ。

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