計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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単相3線式(たんそうさんせんしき)

200Vの電気を流す配線方式。分電盤のサービスブレーカに3本の電線が接続されていれば、単相3線式。3本の電線のつなぎ方によって、100Vと200Vの両方の電気を使うことが出来る。

単相2線式(たんそうにせんしき)

家庭用の配線方式のひとつで、100Vの電気を流す配線方式。分電盤のサービスブレーカに2本の電線が接続されていれば、単相2線式。

逐次変換型A/D変換器(ちくじへんかんがたえーでぃーへんかんき)

SAR ADC(Successive Approximation Register Analog Digital Converter) とも表記される。デジタルマルチメータ(DMM)で桁数が多い高性能なモデルに採用されているA/D変換器。日本アビオニクス株式会社の「赤外線や工業計測器に関する用語」には次の解説がある。「入力アナログ量を符号化する一方、この符号を順次D/A変換によってアナログ量に変換し、これと入力量との差がゼロとなるように比較制御する。このとき両方の符号が一致した状態でA/D出力値とする。比較的早いサンプリングが必要な場合に広く使用される。耐ノイズは低い。」参考用語:SAR ADC、積分型A/D変換器

直流電圧計(ちょくりゅうでんあつけい)

直流の電圧を測定する機器。測定値をデジタル表示するデジタルマルチメータやアナログ表示するDC電圧計などがある。

直流電圧電流発生器(ちょくりゅうでんあつでんりゅうはっせいき)

(DC voltage current generator) 直流の電圧電流発生器というと、電圧源・電流源だけでなく高精度の測定機能(いわゆるデジタルマルチメータ)を備えたSMUがまず思い浮かぶ。アドバンテスト(現エーディーシー)や横河電機(現横河計測)がラインアップしている。エーディーシーの直流電圧・電流源/モニタ624xシリーズ、6253、横河計測の直流電圧/電流源GS200、ソースメジャーユニットGS610などがある。GS200は発生機能だけだが、その他のモデルはすべてSMUである。SMUの世界のトップブランドは半導体パラメータアナライザをラインアップするキーサイト・テクノロジーとケースレーである(詳しくは以下の参考記事を参照)。精度の良い直流電圧電流発生器は標準器として使用され、エーディーシーの標準直流電圧/電流発生器6166や、横河計測のプレシジョンDCキャリブレータ2553A/2560Aなどがある。校正用の標準器の雄、フルーク(正確にはフルーク・キャリブレーション)にも直流電圧標準器732Bなどがあった(現在は生産中止)。当サイトではこれらの製品群をカテゴリー「直流電圧電流発生器・校正装置」という名称にしている。 横河計測などがラインアップするプロセスキャリブレータも直流電圧電流発生器の1種である。 電源(power supply/source)と電圧電流発生器(generator)の違いは用途による。直流電源は各種の電気機器を駆動する電源として色々なレンジの製品が使われている。直流電圧電流発生器は「電圧・電流・電力の標準器」としての電圧源・電流源である。そのためデジタルパワーメータやデジタルマルチメータ(DMM)などの「電圧・電流・電力測定器」のカテゴリーに分類される。別名:直流発生器、直流電圧発生器、直流電流発生器。 参考用語:交流電圧電流発生器、直流電源

直流電圧発生器(ちょくりゅうでんあつはっせいき)

直流の電圧を発生する測定器。(=直流電圧電流発生器)

直流電流計(ちょくりゅうでんりゅうけい)

直流の電流を測定する機器。測定値をデジタル表示するデジタルマルチメータやアナログ表示するDC電流計などがある。

直流電流発生器(ちょくりゅうでんりゅうはっせいき)

直流の電流を発生する測定器。(=直流電圧電流発生器)

True RMS(つるーあーるえむえす)

「真の実効値」の略記。RMS(Root Mean Square)は実効値。デジタルマルチメータ(DMM)などで電圧測定する際に、交流信号の実効値を算出する方式には2つある。「平均値整流方式(MEAN)」は信号を正弦波として計算する。計測器に特に記載がない場合は、この方式。「真の実効値方式(True RMS)」は高速でデジタルサンプリングされたデータから理論的な数値計算をする。信号が綺麗な正弦波でないときや、ノイズがのっているときは後者の方式が適している。インバータなどの普及によってTrue RMS方式の計測器が増えたが、平均値整流方式のモデルよりも高額になる傾向がある。また、モデルによって性能が違うためどれだけ正確に測定できるかは注意がいる。 計測器情報: 品名に「真の実効値」が付く製品の例 電圧・電流測定器で品名にtrueが付く製品の例

Truevolt(つるーぼると)

キーサイト・テクノロジーのベンチトップのデジタルマルチメータ(DMM)の最近のシリーズ名。34460A以降のモデルが相当する。34460A、36641A、34468A、34470AがTruvoltシリーズ。上記の4モデルは汎用タイプ(5.5桁と6.5桁)で、上に8.5桁の高精度DMM3458Aがあり、下には5.5桁の安価モデル34450A(OLEDディスプレイ)などがある。またその他に34420Aナノボルト/マイクロ・オーム・メータがある。(2022年5月現在のラインアップ) Truevoltとは、「True RMS(真の実効値)に対応している」、ということと思われるが、メーカの命名する通称やシリーズ名の由来は公開されないので、語源は定かではない。 同社の34401Aは長らくベンチトップのDMMの代名詞で、後継の34461Aに引き継がれている。高精度(8桁表示)から汎用機種までキーサイト・テクノロジーはベンチトップDMMのトップベンダーである。校正用の標準器で有名なフルークは、ハンドヘルドのDMMではトップメーカだが、最近のキーサイト・テクノロジーは安価な製品にも注力していいて、ハンドヘルドDMMもラインアップを増やしている。逆にフルーク(フルーク・キャリブレーション)は高精度DMMのモデルを更新してキーサイト・テクノロジーに対抗している。 計測器情報:キーサイト・テクノロジーのDMMの製品例

TIA方式(てぃーあいえーほうしき)

電流を電圧に変換する方式の1つ。Trance Impedance Amplifier(変換・抵抗・アンプ)の略記。入力電流を抵抗(インピーダンス)倍の電圧に変換する増幅器。O/E変換器に使われるPD(フォトダイオード)は電流出力型の光センサである。その出力を取り出すのにTIA回路が最も良く使用される。電流-電圧変換方式としては、デジタルマルチメータなどに使われている抵抗方式が一般的である。 参考用語:シャント抵抗、バードン電圧

DMM(でぃーえむえむ)

(Digital Multi Meter) デジタルマルチメータの略記。DMMという表記は大変よくみかける。DMMやエレクトロメータ、SMUなどの電圧・電流・抵抗を測定する基本測定器の老舗、タケダ理研工業(現アドバンテスト。アドバンテストの計測器は2000年頃にエーディーシーに移管され、現在のメーカ名はエーディーシー)は、DMMをDVM(デジタル・ボルト・メータ)やデジボルと表現していた。デジタルマルチメータを「デジマル」と略記している例があった。ハンドヘルド(可搬型)のDMMは「テスター」と呼称されている場合もある。 参考用語:表示カウント数、表示桁数 参考記事:デジタルマルチメータの基礎と概要、デジタルマルチメータの基礎と概要Part2

d軸・q軸電流(でぃーじくきゅうじくでんりゅう)

モータや発電機などの回転体の電流成分。磁束の向きにd軸をとるとした時、d軸電流は流れている電流のうち、磁束を発生させるのに使われている成分のこと。q軸電流は負荷のトルクに対応した成分。同期モータでは、3相交流によって生じる回転磁界やロータ(回転子)と同期しながら回転する座標系で考察を行う。これがdq回転座標である。

DVM(でぃーぶいえむ)

Digital Volt Meterの略。デジタルマルチメータ(DMM)とほぼ同義。アドバンテスト(旧タケダ理研工業、現エーデイーシー)のモデル5245/6246の製品カタログにSMUの機能の図解があり、SMUは「VIG(Voltage Current Generator)とDVM(5 1/2桁)とエレクトロメータ」で構成されている。DVMやVIGはアドバンテスト特有の表現である。

抵抗器(ていこうき)

回路に電気抵抗を与えて、電流を制限したり電圧を降下させたりする機器。

抵抗減衰器(ていこうげんすいき)

歪みを発生させることなく、電圧信号を減衰させる機器。(=減衰器、アッテネータ)

抵抗測定器(ていこうそくていき)

抵抗を測定する機器の総称。デジタルマルチメータや絶縁抵抗計などがある。

抵抗方式(ていこうほうしき)

電流-電圧変換の方式の1つ。回路に直列に精密抵抗を接続し、オームの法則から電流と電圧を測定する。この抵抗をシャント抵抗と呼んでいる。抵抗の両端の電圧降下から回路に流れる電流を計算(測定)したり、電流から電圧降下(電圧)を測定したりするので、抵抗方式という。抵抗方式はデジタルマルチメータ(DMM)などに使われている。 参考用語: バードン電圧、TIA方式

抵抗率(ていこうりつ)

(resistivity) 【電子工学で使われる電気に関する量】 電流の流れにくさを表す指標。電気を通しにくい材料を評価する(比べる)ときなどに使われている。別名、電気抵抗率(electrical resistivity)や比抵抗とも呼ばれる。記号はギリシャ文字のρ(ロー)。単位は[Ω・m](オームメートル)。 抵抗率は、通常の抵抗測定に使われるマルチメータなどでは測定できない。電気抵抗率はセンサ式水質計(科学分析機器)で測定できる(メーカは東亜ディーケーケーなど)。物性(材料)の測定器として抵抗率計がある。たとえばエヌピイエス株式会社の抵抗率測定器(シート抵抗測定器)は4探針プローブを用いて、太陽電池用の半導体ウェーハや金属薄膜などの抵抗率を測定できる。ナプソン株式会社も4探針法の抵抗率測定器をつくっている。接地抵抗計の代表的なメーカである共立電気計器に「接地抵抗・大地抵抗率計KEW 4106」があり、大地抵抗率ρ[Ω・m]を測定できた(現在は生産中止)。 抵抗率の逆数を導電率と呼び、記号はσ(シグマ)で、「電気の流れやすさ」を表す。抵抗率ρ=1/σ。導電率σ=1/ρで、単位は[S/m](ジーメンス/メートル)。

DCシグナルソース(でーしーすぐなるそーす)

日置電機の7011の品名。計装システムのメンテナンス向けの可搬型の直流信号発生器(現在は生産中止)。フィールドユースの電流電圧発生器の1種。似た機種としては横河計測のコンパクトキャルが現役モデルとしては有名。